平成のプロ野球新記録列伝 イチロー200安打 史上最速で1000安打到達

[ 2019年4月9日 09:31 ]

94年9月、シーズン200安打を達成したイチロー
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 【データプラス】プロ野球の記録に注目するデータプラスを今季も隔週の火曜日に掲載。第1回は拡大版として、まもなく終わる平成時代に生まれたさまざまな記録を振り返ってみる。 (記録課・志賀 喜幸)

◆94年 イチロー、シーズン200安打

 平成が始まり、まもない91年(平3)にドラフト4位で入団したイチロー(オ)は時代を代表する活躍を見せた。94年(平6)9月20日ロッテ戦で史上初のシーズン200安打を達成し、当時のプロ野球記録となる210安打をマーク。同年には69試合連続出塁、97年(平9)には216打席連続無三振、99年(平11)4月20日の日本ハム戦では史上最速の757試合で通算1000安打到達など卓越した打撃で次々に新記録を樹立。不滅の7年連続首位打者を置き土産に米国へと旅立った。その後、イチローが打ち破った200安打の壁を乗り越える選手が5人現れ、15年(平27)には秋山(西)が現最多記録の216安打をマークした。

◆06年 二岡、2打席連続満塁弾

 平成にはプロ野球唯一の記録もいくつか生まれている。05年(平17)8月27日の楽天戦では西口文也(西)が9回まで完全も延長10回に安打を許し、史上初の延長戦で完全試合を逃す不運。さらに、同投手はあと1人でノーヒットノーランを逃した試合も2度と、平成2位の通算182勝を挙げながら快挙と縁遠かった。翌06年(平18)には4月30日の中日戦で二岡智宏(巨)が4、5回に2打席連続満塁弾。ゲーム2満塁本塁打は51年(昭26)飯島滋弥(大映)に次ぎ、史上2人目も2打席連続は史上初だった。

◆13年 バレ、シーズン60発

 64年(昭39)に王貞治(巨)が放った55本塁打は長らくプロ野球記録に君臨していたが、平成に入ると、その牙城に迫る助っ人が次々現れた。01年(平13)にローズ(近鉄)が55本で並ぶと、翌02年(平14)にもカブレラ(西)が最多タイ。そして、バレンティン(ヤ)が来日3年目の13年(平25)に快挙を成し遂げた。9月11日広島戦で55号を放つと同15日の阪神戦で56、57号を放ち、王が初めて55号を打ってから49年ぶりにシーズン最多本塁打記録を更新。史上初となる60号の大台もクリアし一年を終えた。

◆13年 マー君24連勝

 平成の投手の記録では田中将大(楽)が13年(平25)に打ち立てたシーズン24勝無敗が出色だろう。57年(昭32)稲尾和久(西鉄)の20連勝を56年ぶりに抜く神がかりの24連勝で楽天を初の日本一に導いた。翌年には二刀流の大谷翔平(日)が2桁勝利&2桁本塁打という常識を覆す初の快挙を達成。16年(平28)7月3日ソフトバンク戦では45年ぶり3人目の1番・投手で先発すると球史に残る投手による初の初回先頭打者本塁打も打った。以上、駆け足で平成の記録を振り返ってきたが、新しい令和時代にも負けない大記録が生まれるか、楽しみだ。

◆15年 山本昌50代出場

 トレーニングやケアの進歩で選手寿命が延びたのも平成の特徴。代表格の山本昌(中)は、15年(平27)10月7日広島戦に50歳1カ月で登板し、プロ野球初の50代出場を果たした。同僚の谷繁元信も45歳シーズンの同年まで現役を続け、野村克也(西=3017試合)を35年ぶりに抜く歴代最多の3021試合出場の偉業。ともに戦った岩瀬仁紀も44歳シーズンの昨季、9月28日阪神戦で前人未到の1000試合登板を記録した。また、金本知憲(神)は42歳の10年(平22)までプロ野球記録の1492試合連続全イニング出場を続け、12年(平24)までプレーした。

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2019年4月8日のニュース