【槙原寛己 視点】セット修正…能ある国吉はグラブを隠す

[ 2019年4月7日 08:30 ]

セ・リーグ   DeNA9―2巨人 ( 2019年4月6日    横浜 )

<D・巨>自己最速の161キロをマークした国吉(撮影・森沢 裕)
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 DeNA最大の殊勲選手は国吉だね。逆転した直後の5回に出てきて岡本以下を3者連続三振斬り。161キロをマークする圧巻の投球で6回もしっかり抑え、不安定だった試合の流れを引き寄せた。セットポジションを修正したのが大きい。

 今季から左肩を三塁側に入れてグラブを打者に見せないようにしている。球種によるクセを隠すためだ。たとえばフォークを投げるとき、グラブは膨らむ。2本の指でボールを挟んだ手を中に入れるからだ。バレてるんじゃないかと疑心暗鬼になれば、投球に集中できなくなる。その不安を解消したのだ。

 精神的な余裕に加えて体幹を鍛えてフォームが安定し、制球がよくなった。抜けたり、叩きつけたりするイメージだった変化球もだいたい狙ったところへ投げられる。速球を意識させているから、その威力は十分。3者連続三振はいずれも変化球で奪った。こんな投球を見せられたら8回あたりを任せたくなるね。(スポニチ本紙評論家)

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2019年4月7日のニュース