清宮「世界一しかない」1年で出場も15年準Vのリベンジを

[ 2017年8月29日 05:30 ]

決戦の地、カナダへ笑顔で出国する清宮(手前右)ら高校日本代表ナイン
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 「第28回WBSC U―18ワールドカップ(W杯)」(9月1日開幕、カナダ)に出場する侍ジャパン高校日本代表が28日、開催地のカナダ・サンダーベイに向けて出発。準優勝に終わった前回大会を唯一経験している早実・清宮幸太郎主将(3年)は日本初の世界一奪取を宣言した。小学校時代に所属した東京北砂リトルが世界制覇を達成し、後輩たちの活躍に刺激も受けた。

 清宮は武者震いをした。千葉県内で行われた国内最後の練習を終え、決戦の地へ向かう羽田空港に移動した。

 「前回全く打てなくて、相当悔しかった。(リベンジする)チャンスがあるので取り返したい。世界一しかない。どんな戦いになっても一つになって戦っていきたい」

 大きな目標に通算109本塁打を誇るスラッガーの声も大きくなった。2年前の前回大会。1年生ながら4番を務めたが打率・222、ノーアーチでチームも準優勝だった。

 2年前は910グラムの木製バットを使用したが、今回は860グラムと軽量化。「やることはやってきた。試合をする中で成長して、世界一になれればいい。どんな状況でも盛り上がって乗り切っていければ」と雪辱を誓った。

 朗報も届いた。かつて所属した東京北砂リトルが「リトルリーグワールドシリーズ」で優勝。5年前に自身も世界一に輝き、「ベーブ・ルースの再来」と称賛された大会だ。代表合宿前には後輩たちを訪問し「頑張って。楽しんできて」と激励した。偶然にもスコアは12―2。「僕らの決勝と同じ。凄く良い流れでカナダに入れる」と喜んだ。

 高校入学後、自身初の海外遠征。日本との時差は13時間。時差ボケ対策として、「乗り継ぎの時に寝ちゃいけないと言われた」と言いながらも「映画とかいっぱいあるので…」と高校生らしい一面ものぞかせた。

 今夏甲子園で6本塁打を放った中村、通算65本塁打の安田ら強打が自慢のチーム。小枝守監督は「集中して力を発揮すれば得点してくれる」。悲願の初優勝を目指す若き侍たちの中心に、清宮がいる。 (松井 いつき)

 ☆清宮の15年U―18W杯 1年生で唯一メンバー入りし、8試合で4番を務めたが、27打数6安打、打率.222。1次Rのブラジルとの開幕戦(舞洲)では5回に遊撃内野安打。大会初安打を放ち2打点を挙げたが、その後は精彩を欠き、メキシコとの第5戦(舞洲)は左膝の違和感で欠場。米国との決勝(甲子園)では2三振を喫するなど、4打数1安打で準優勝に終わった。試合後は「本当に悔しいの一言しかない」と涙。「もう一度戻ってきて、世界一しかない」と雪辱を誓った。

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