千葉から強制送還バネに…オリ山崎福 プロ初完封「悔しさをぶつけた」

[ 2017年7月11日 08:33 ]

パ・リーグ   オリックス11―0日本ハム ( 2017年7月10日    京セラドーム )

<オ・日>プロ初完封で2勝目を挙げた山崎福(左)は安達から笑顔でウイニングボールを受け取る
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 7回を終えて11―0。勝利は見えていた。球数も113球だったが、オリックス・山崎福は続投を志願した。

 福良監督 行けるか?

 山崎福 行きたいです!

 8回を終えて128球。また志願した。

 福良監督 もう無理やろ?ボールがヘロヘロだぞ。

 山崎福 大丈夫です!

 2度の「おかわり」で自己最多の138球。3年目左腕は2勝目をプロ初完封で飾った。完投も初めてだ。

 「見返してやろうという気持ちでした。めちゃくちゃ気持ちいいです」。5月26日ロッテ戦で3回途中4失点KO。試合途中で千葉から大阪へ戻ることを命じられ、悔し涙を流した。2軍落ちし「もう1軍に戻れないんじゃないか…」。そんな不安を抱えながら2軍で汗を流した。意識したのは腕を強く振って投げること。本来の投球を取り戻し、1カ月半ぶりに巡ってきたチャンスで「ずっと2軍にいた悔しさをぶつけた」。直球とカーブのコンビネーションがさえ、見事に雪辱した。左腕の完封は、球団では09年の山本省吾以来。生え抜きでは02年の金田政彦以来15年ぶりとなり、福良監督は「サチ(山崎)が先発枠に一枚加わるのは大きい」と喜んだ。

 ▼オリックス・吉田正(初回に今季初アーチとなる先制の右中間越え2ラン)完璧。一番いい形で角度がついた。

 ◆山崎 福也(やまさき・さちや)1992年(平4)9月9日、埼玉県所沢市生まれの24歳。日大三入学直前の08年3月に脳腫瘍の手術を受けたが、回復して3年時にセンバツ準優勝。明大では東京六大学リーグで3年春秋連覇、4年時には、神宮大会準Vを果たし、14年ドラフト1位でオリックス入りした。昨季まで2年間通算34試合で6勝8敗。父は巨人、日本ハムで捕手としてプレーした章弘氏。1メートル88、88キロ。左投げ左打ち。

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