“岸2世”阪神ドラ2小野 本家と堂々投げ合い 金本監督「次回ももちろん」

[ 2017年6月19日 08:00 ]

日本生命セ・パ交流戦   阪神0―1楽天 ( 2017年6月18日    甲子園 )

<神・楽>7回5安打1失点の小野
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 阪神・小野は3敗目を悔しがる表情の端々に手応えをにじませた。5度目の先発で最高の内容と言っていい7回1失点。通算108勝へ積み上げた岸と互角の投手戦を堂々と演じた。

 「前回は立ち上がりが悪かったけど、今回はリズム良く投げられた。直球も指にかかってコースに投げられた」

 初回から直球が冴え、課題の変化球も低めに集めた。唯一の痛恨は6回だ。1死から島内に与えた唯一の四球が失点につながった。ペゲーロの右前打で一、二塁とされ、岡島に先制打。打ち取ったかに見えた遊撃右へのゴロが糸原のグラブを弾いて中前へ転がる不運な打球だった。

 「ゴロを打たせる場面だったので、失投ではないけど。先頭を抑えた後の四球が失点につながっているので」

 10個の内野ゴロを取り、併殺を含めてゴロアウト11を記録。制球も安定し、富士大時代の“岸2世”の異名に恥じない投げっぷりだった。「フォームの力感も含め、お手本」と憧れ、今春キャンプから何度も映像で目に焼き付けた“本家”と渡り合ったことは大きな財産になった。

 「技術を見られたり、打席で球の軌道を見られたのが一番の勉強になった」

 癖を見抜かれにくくするためにグラブを黒色に新調。試合開始直前までブルペンで投げ込むなどの工夫も奏功した。「父の日」で観戦に訪れた父・勝己さんに初勝利の記念球は贈れなくても勇姿は届いた。

 金本監督は「アンラッキーな1点にも見えたけど。結果的に見れば四球からの失点」と“宿題”を出しても、「だいぶん(制球は)改善はされてきている。次回ももちろん」と先発起用の継続を明言した。広島追走へ―。ドラフト2位右腕は紛れもない戦力の一人として数えられた。 (久林 幸平)

 ▼阪神・梅野 相手も岸さんで、100点に近い投球だった。収穫が多かった登板だと思う。(交流戦を振り返り)パ・リーグの方が盗塁の企図が多い。どんどん走ってくる西武に勝ち越せたのも自信になった。(自分の肩に)自信を持って中盤以降も戦っていける。

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2017年6月19日のニュース