プエルトリコ 11連勝中ドミニカ共和国止めた!

[ 2017年3月16日 05:30 ]

WBC2次ラウンドF組   プエルトリコ3―1ドミニカ共和国 ( 2017年3月14日    米国・サンディエゴ )

<プエルトリコ・ドミニカ共和国>6回、モリーナ(右から2人目)が本塁打を放ち、ナインに迎えられる(AP)
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 WBCの2次ラウンドF組は14日(日本時間15日)、サンディエゴで開幕し、前回大会準優勝のプエルトリコが前回覇者のドミニカ共和国を3―1で撃破した。ヤディエル・モリーナ捕手(34=カージナルス)が2打点を挙げ、5投手を好リードするなど攻守で活躍。プエルトリコは1次ラウンドから4戦全勝でドミニカ共和国は前回大会からの連勝が11で止まった。

 最後の打者を見逃し三振に封じると、バッテリーは跳び上がり、優勝したかのように抱き合って喜びを爆発。ナインもベンチを飛び出した。前回大会決勝で屈した王者に雪辱。優勝候補がひしめくF組でまずは1勝をもぎ取ったエドウィン・ロドリゲス監督は「選手たちはこの瞬間を4年間待っていた」と感激の面持ちで話した。歓喜の輪の中心にいたのは4大会連続出場のモリーナだ。

 「世界王者に対して、みんなよくやった。故郷のためにプレーできて素晴らしい試合で、この場にいられて幸せ」。ゴールドグラブ賞8回の女房役はメジャーぞろいの相手打線に対し、元ヤクルトの右腕ロマンら5投手を好リード。巧みなキャッチングで微妙なコースを何度もストライクと判定させた。8回には二盗を阻止。前回の準決勝で日本の前に立ちはだかった強肩を見せつけた。

 日本との不思議な縁もある。メジャーデビューを果たしたのは04年で、当時カ軍に所属していた田口壮(現オリックス2軍監督)のメジャー定着時期と重なる。当時はセントルイス郊外で田口と同じアパートに住んでいた。13歳年上で、野球の知識も経験も豊富な日本人を慕い、グラウンドの内外で影響を受け、メジャーを代表する捕手に成長した。

 バットでも初回、カ軍で同僚の相手先発マルティネスから先制の左前適時打。6回にも初球を狙い打ちしたソロ本塁打で貴重な追加点とした。ロドリゲス監督は「モリーナが進む方向にチームも進む。彼はチームの心臓部」と全幅の信頼。モリーナの奮闘でドミニカ共和国の連勝を止めたプエルトリコが、悲願の初優勝へさらに勢いづいた。

 ◆プエルトリコ 米国の自治連邦区で、カリブ海のドミニカ共和国の東側に浮かぶ島。1898年の米西戦争までスペイン領だったため、現在もスペイン語を使用。野球、バスケットボールが盛ん

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2017年3月16日のニュース