侍J小林 恐怖の9番だ!「ラッキー侍」健在ボテボテ適時打

[ 2017年3月16日 05:45 ]

WBC2次ラウンドE組   日本8―3イスラエル ( 2017年3月15日    東京ドーム )

<日本・イスラエル>6回1死二、三塁、小林が投前適時打を放つ
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 転がせばヒットになる。そして得点が生まれる。6回に筒香の一発などで2点を奪い、さらに1死二、三塁。侍ジャパンの小林の打球は投手の右へ転がった。しかし、投手から一塁への送球がそれる。よけた勢いで、小林はオーバーランのようにラインの内側に入ってしまった。

 「ぶつかりそうになったので、よけたら中に飛び出してしまって…」。一塁手と追いかけっこをしながら必死に二塁へ。記録は内野安打で、これで破竹の4試合連続打点だ。計6試合で18打数8安打の打率・444、1本塁打、6打点。幸運を呼ぶ「ラッキー侍」はこの日も健在だった。

 「なかなか経験できない舞台で6試合。本当にいい経験です」。今や侍ジャパンの正捕手。リードもさえた。お化けフォークが武器の先発・千賀だが、序盤は制球に苦しんだ。しかし3回2死三塁で2番・ケリーへの初球に小林は果敢にフォークを要求。「(後逸は)怖いけど、あれだけ凄いフォーク。何とか止めてあげたかった」。最後は152キロ直球で見逃し三振。勇気満点のリードでピンチを断った。

 先輩の教えを胸に投手陣を懸命に引っ張っている。12日のオランダ戦後、巨人・阿部からスマホにメッセージが届いた。「逆球が2球続いたら“しっかり投げ切れ”とゼスチャーで知らせること。国際大会1球の失投で勝負は決まる」――。前回大会の「4番・正捕手」で、1月のグアム自主トレでマンツーマン指導を受けた師匠からの愛ある助言だった。小林は逆球があればミットを突きだし、「目印」をより明確にしてリード。魂を込めて球を受け続けた。

 「今でも(正捕手として)不安や緊張はあるけど、アメリカでまだ試合は続く。世界一を目指して、チーム全員で勝ちにいきたい」。幸運の女神を味方につけた小林が、いざ決戦の地を踏む。

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2017年3月16日のニュース