ロッテドラ1千隼 大器片りん “大荒れ”から修正力2回0封3K

[ 2017年2月20日 05:30 ]

ロッテ紅白戦   白組8―3紅組 ( 2017年2月19日    石垣 )

紅白戦で白組の2番手として3回から登板した佐々木は1死後に中村に死球を与える
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 ロッテのドラフト1位・佐々木(桜美林大)が、実戦初登板で大器の片りんを見せつけた。「緊張した」と2番手で上がった3回のマウンド。打者4人に全て3ボールになり、死球、暴投と大荒れだったが、完全には崩れない。2死三塁で3番・根元に対しフルカウント。外角のストライクゾーンからボール球となるシンカーを振らせてピンチを切り抜けた。

 2回無安打無失点。昨秋ドラフトで「外れ1位」として、史上最多5球団が競合した右腕は「あまり空振りを取れないし、際どいところに投げてもファウルになるところがアマと違った」と振り返ったが、楽天の関口伊織スコアラーは「シンカーはしっかり制球できる。直球が駄目でもシンカーで勝負できる。全てがはまった時は怖い」とシンカーの精度の高さに舌を巻いた。

 周囲が絶賛したのはシンカーだけではない。伊東監督が「あの辺は能力が高い。指摘してあげれば試合中でも修正できる」と2イニング目の投球だ。3回は24球を要したが、4回はわずか13球で3者凡退。ストライク率も3回の50%から69%まで上昇した。女房役の田村から「(3回は)ボークを取られそうなくらいセットポジションが止まらず、投げ急いでいた」と指摘されると、佐々木は突っ込み気味だったフォームや投球テンポをすぐさま修正してみせた。

 シンカーの威力は認めた上で、伊東監督は「困ったらシンカーを多投するだろうから、使わずに抑えれば投球の幅が出てくる」と先発ローテーション入りへ投球制限の宿題も与えた。「もっといい投球ができるようにしたい」。この日は直球、スライダー、シンカーと異なる球種で3三振を奪ったが、148キロを計測した直球の切れが増せば、千隼の変化球は無敵となる。 (東尾 洋樹)

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