広島 打撃投手ら裏方10人大量離脱 体調不良、保健所が原因調査

[ 2017年2月20日 07:24 ]

打撃練習を手伝う緒方監督
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 順調にキャンプを送る赤ヘルナインに、最大級の衝撃が走った。広島の打撃投手、ブルペン捕手が集団で体調不良を訴え、19日の練習参加をキャンセル。ナインは裏方陣を欠いた状態での練習を余儀なくされた。

 状況を説明した鈴木清明球団本部長によると、打撃投手8人、ブルペン捕手3人の計11人のうち、10人が17日から18日にかけて体調不良を発症。この日までに日南市内の病院で検査を受けたが、インフルエンザ、ウイルス性胃腸炎、へんとう炎と症状はさまざまだという。裏方陣は選手とは異なる施設で宿泊。すでに回復に向かっている者もいるが、この日は大事を取って練習には参加せず。宮崎県日南保健所が原因調査を行った。

 現場は総力で窮地を乗り切った。打撃練習では緒方監督自ら連続ティーを上げ、石井打撃コーチがフリー打撃の投手を務めるなどして、裏方不在に対応。2軍からブルペン捕手を呼び寄せ、スカウト、スコアラーの助けも借りながら予定通りの練習をこなした。約1時間半、打者24人に対しておよそ600球を“完投”した石井コーチは「投げ込んできたから、体に問題はないよ。昔取ったきねづか。こういう時はチーム総出で、創意工夫してやるのが当たり前だから」と話した。

 指揮官は「選手が動揺して故障につながらないよう、集中できるようにスタッフと協力してやった」と激動の1日を振り返った。チームは20日に2次キャンプ地・沖縄へと移動するが、裏方陣は日南に残留。当面はこの日のようにスタッフ総出で急場をしのぐことも検討されている。体調が完全回復した者から本隊に合流する見込みだが、昨季、25年ぶりリーグ制覇を陰で支えた“縁の下の力持ち”の不在が長引けば、チームには大きなハンディとなる。

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