中日・岩瀬 宝刀封印、新球に進退懸ける「ダメなら潔くぐらいの気持ち」

[ 2017年1月13日 05:30 ]

自主トレを公開した中日・岩瀬
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 今季に進退をかける中日の岩瀬仁紀投手(42)が12日、鳥取市内のトレーニング研究施設「ワールドウィング」で自主トレを公開し、新しい変化球を習得中であることを明かした。

 岩瀬の代名詞と言えばスライダーだが、「今までのボールでは通用しないと去年分かった」といい、伝家の宝刀を封印する決意。代わりに2種類の変化球を試しているという。

 午後の練習では、ブルペンで52球の調整登板を行い、その2つの新球も試した。「握り方も、投げ方も違う。カットとスラの間」。同じ球種で変化の大きさを大、小2種類で試しており、いずれも打者の手元で変化するカットボールに近い形だ。その2つが今季の生命線になるが、ワールドウィングの小山裕史代表は「他の投手は投げていない球」として『名もなきボール』と命名したが、「ほとんど直球にしか見えないが食い込んでくる」と絶賛。ここ2年間セーブがなく、通算402セーブで止まったままだが、今季こそは完全復活を期待した。

 新しい挑戦だが岩瀬の腹は据わっている。「怖くない。半分は、去年辞めようと思っていたぐらいだから」。今やロッテ井口と並ぶ球界最年長選手となったが、今オフは10月から継続的にブルペン入りするほど猛練習。復活にかける思いは強い。「結果を出さなければ辞めると言ってきた。悔いのないようにやれるだけやってチャレンジしたい。新しいことをやって、ダメなら潔く、ぐらいの気持ち。当たって砕けろです」。どこか明るい表情で覚悟を口にした。

 2月の沖縄キャンプでは、若手にまじってアピールするつもりで、実戦登板も予定している。「いつものように(開幕から)逆算しながらやるわけではない。立場的に、そこにはいないので」。復活か引退か。強竜を支えた左腕の最後の戦いがスタートした。

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