イチロー今年も金言贈った!自分の限界から「もう少しだけ頑張ってみる」

[ 2016年12月24日 07:48 ]

デニムのロールアップ姿でさっそうと現れたイチロー
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 マーリンズのイチロー外野手(43)が23日、故郷の愛知県豊山町で行われた「第21回イチロー杯争奪学童軟式野球大会」の閉会式に出席した。

 今季大リーグ通算3000安打などの偉業を達成したレジェンドは、恒例のあいさつで自身の限界を少し超えるまで努力し、それを継続していくことの大切さを力説。その結果が自身も想像できなかった領域に達したとし、野球をする少年少女に人生訓を授けた。

 大リーグ通算3000安打、大リーグ最多4256安打のピート・ローズを日米通算で上回るなど、数々の偉業を達成した今季のイチロー。参加199チームの激戦を勝ち抜いた上位3チームへ、祝福の言葉とともに優しく、こう語りかけた。

 「こういうことがあると、たくさんの人から褒めてもらえます。そして“イチローは人の2倍も3倍も頑張っている”という人が結構います」と話したが、「でも、そんなことは全くありません」と首を横に振った。

 「人の2倍、3倍頑張ることってできないよね?みんなも頑張ってるから分かると思うけど、頑張るとしたら自分の限界って分かるよね。その時に自分の中でもう少しだけ頑張ってみる、ということを重ねていってほしい」。自身が感じる限界でやめるのではなく、そこを少し超えるまで努力し、継続していく。自身もメジャーリーガーになること、そのメジャーで3000安打を打てるようになるとは想像していなかったと振り返り「人との比較ではなくて自分の中でちょっとだけ頑張ってみる。そのことを続けていくと将来、思ってもみなかった自分になっていきます。それを重ねてきたことで今現在になるというふうに思います」と語りかけた。妥協することなく自身の限界を打ち破ってきたからこそ、数々の偉業を打ち立ててきたレジェンド。説得力のある金言に少年少女も静かに聞き入った。

 今季は昨季より10試合、73打席減ったものの、安打数は4本多い95安打。10年連続200安打が途切れた11年以降では自己ベストの打率・291だった。来季は日米通算でプロ26年目。10月には44歳を迎える。メジャー現役野手最年長は「50歳まで現役」を目指し、一年一年、年齢の限界説を打ち破る戦いに挑む。「言葉を胸に刻んで立派な大人になってくれることを願っています」と締めくくったイチロー。少年少女の憧れであり続けるためにも、その言葉通りの姿をプレーで示していく。 (東尾 洋樹)

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