阪神・高山 勝負強さで“勝利の方程式”攻略を 得点圏打率リーグ2位

[ 2016年12月24日 05:30 ]

会場に登場しファンとハイタッチする高山
Photo By スポニチ

 阪神・高山俊外野手(23)が23日、来季の課題の一つに他球団の『勝利の方程式』打倒を掲げた。

 「そういう良い投手が後ろに出てくる状況は、ウチが負けているか、いずれにせよ厳しい状況なので。でも、そんな場面で打って、流れを変えられれば、一番大きいと思う」。勝負の2年目へ向けて主力として期待と責任を背負う覚悟がにじみ出た。

 今季は136安打で球団新人最多安打記録を更新し、セ・リーグ新人王を獲得。得点圏打率・377はDeNA・筒香に次ぐリーグ2位だった。この勝負強さを劣勢の終盤でも発揮できれば…。ただ、1年目は軒並み一線級のリリーフ陣にてこずった。

 たとえば、リーグ優勝した広島との戦いではジャクソンに6打数1安打、今村に5打数無安打に封じられ、3打数1安打だった中崎からのサヨナラ打で一矢を報いた。巨人戦では沢村に4打数1安打、マシソンに3打数無安打、DeNA戦では山崎康に2打数無安打、田中に6打数1安打、ヤクルト戦では秋吉に3打数無安打、中日戦では田島に4打数1安打など厳しい数字が並ぶ。

 「速球への対応はもちろん、先発と違って1打席勝負なので、その難しさも原因かなと思う。変わってきたところもある。打席に1回立ったことがあるのと、ないのとでは違うので。今年の経験を来年に生かしたい」

 苦い失敗も振り返れば、貴重な経験値となって来季へ積み上がった。「本当は先発投手を打って、相手の7、8、9回をつなぐ投手を登板させない展開にすることが一番ですけど…」。チームとして逆襲を期す来季。1本の価値を高めようとする姿勢が頼もしい。 (久林 幸平)

 ≪逆転勝利数はリーグワースト2位≫今季阪神の逆転勝利は24試合で、セ・リーグでは巨人(23試合)に次いで少ない。このうち、決勝点を終盤の7回以降に奪ったのは17試合あり、高山も5月21日広島戦のサヨナラ打(9回)と8月2日DeNA戦の押し出し四球(同)で勝利に貢献している。また、高山のイニング別打率は1〜5回が・315(286打数90安打)に対し、6回以降は・221(208打数46安打)と1割近くダウン。終盤に対戦する救援投手の攻略も課題となりそうだ。

続きを表示

2016年12月24日のニュース