大瀬良 侍ジャパン辞退…右肘に違和感、開幕もピンチ!

[ 2016年2月22日 05:30 ]

ジョンソン(左)と球場入りする大瀬良

 開幕投手候補に挙がっていた広島・大瀬良大地投手(24)が21日、右肘違和感を訴えた。22日に広島へ戻り、近く精密検査を受ける予定。詳細は診断結果待ちながら緒方監督は「現段階では厳しくなった」と開幕不在を覚悟した。侍ジャパンに選出されていた3月5、6日の台湾代表との強化試合も辞退。先発陣の中核として期待されていただけに25年ぶり優勝を目指すチームへの影響が懸念される。

 巨人とのオープン戦開始前。緒方監督は視察に訪れていた侍ジャパン・小久保監督と沖縄セルラー球場で対面した後、報道陣に内容を明かした。

 「昨日の練習で大瀬良が肘に違和感を生じた。小久保監督には昨夜連絡を取り、きょう正式に代表辞退を伝えた」

 ドジャースへ移籍した前田に代わる新エース候補として期待され、開幕投手候補の一人でもあった大瀬良に異変が起きたのは20日だった。ヤクルトとのオープン戦に臨んだ本隊とは別にコザしんきんスタジアムで残留練習。右肘に違和感を覚えて室内ブルペンでの投球練習を取りやめた。

 一夜明けた21日も残留組の全体練習から外れ、予定されていたシート打撃登板も回避。キャッチボールも控えた。別調整に徹した後、大瀬良自ら気丈に説明した。

 「前日に入ったブルペンで“まずいな”と。不安のある中で行くと、代表にもチームにも迷惑をかける。カープの一員として長期離脱が一番よくないので、早めに(症状を)伝えました。こうなった以上は早い段階で戻れるよう、今できることは何かを考えたいと思います」

 右肘は中学3年時に手術経験があり、22日に広島へ戻って後日、専門医による精密検査を受ける予定だ。予断は許さないものの、キャンプ終盤という時期での奇禍に緒方監督は「現段階では開幕が厳しくなった」と認めた。

 日南1次キャンプでは投球フォームのバランスが悪く、第1クール終盤の2日間はブルペン投球を禁止された。17日にあったシート打撃では力強さが戻り、直球も最速146キロを計測。「一、二歩前進したと思います」と復調を内外にアピールしてから間もないアクシデントだった。

 先発陣の中核として期待していた右腕の戦列離脱は、25年ぶりのリーグ制覇へ向けた構想を大きく狂わせる事態だけに緒方監督は終始、厳しい表情だった。「本人にとっても、チームにとっても痛い。軽症なら3月の試合で投げて…ということもあるけど、今は大きなものでないことを祈るだけ」。近日中とみられる検査結果が待たれる。(江尾 卓也)

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2016年2月22日のニュース