権藤氏&斎藤隆氏、侍ジャパン投手コーチ就任へ 3月台湾戦から

[ 2016年1月28日 05:33 ]

権藤氏(左)と斎藤氏

 侍ジャパンの投手コーチに、元横浜(現DeNA)監督の権藤博氏(77)と昨季限りで現役を引退した前楽天の斎藤隆氏(45)が就任することが27日、分かった。3月5日にナゴヤドーム、同6日に京セラドーム大阪で行われる強化試合・台湾戦でスタッフに加わる。17年3月に予定される第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)での世界一奪回を見据え、経験豊富な権藤氏と日米で活躍した斎藤氏は、小久保裕紀監督(44)にとって心強い存在となる。

 小久保ジャパンに2人の頭脳が加わる。関係者によると、権藤氏と斎藤氏に対し、水面下で打診を済ませており、3月に行われる強化試合2試合で投手コーチを務める。

 権藤氏は横浜の監督を務めたほか、4球団で主に投手コーチを務めた。個性を大事にし長所を伸ばす指導とともに、適材適所の起用には定評がある。昨年11月に行われた国際大会「プレミア12」では、テクニカルディレクターの鹿取義隆氏が投手コーチも務めていたが、準決勝の韓国戦(東京ドーム)で9回に痛恨の逆転負け。野手出身の小久保監督も代表監督就任後初の国際大会で、継投の難しさを身をもって感じ取った。権藤氏の経験に裏打ちされた引き出しの多さは、小久保監督の決断に多くの選択肢を与えることになる。

 斎藤氏は横浜時代の98年に権藤監督の下で、先発、中継ぎとフル回転して日本一に貢献し、互いの野球観は熟知している。斎藤氏はメジャーでも5球団でプレー。ドジャースではクローザーも務めた。ブルペンでの気持ちのつくり方も含め昨年まで同僚だった松井裕(楽天)や山崎康(DeNA)ら若い守護神候補にとっても、好影響を与えるのは間違いない。

 斎藤氏は今年からパドレスにフロント留学することが決まっている。メジャーの野球をグラウンド内外で知っている点は大きい。今回は3月の強化試合での入閣だが、世界一奪回を期す17年のWBCまで投手コーチを務めた場合、日本の統一球より滑るとされるメジャー公式球への対応や気候への順応など、同氏のメジャーでの経験と知識は、投手陣にとって大きな武器となる。小久保監督は同大会でのメジャーリーガーの招集について「声を掛ける選手には早めに掛けないと。その辺りは(スタッフ間で)話をしている」と話しているが、斎藤氏は日本人大リーガーの信頼も厚い。

 大谷(日本ハム)、藤浪(阪神)ら若手投手の成長が著しい侍ジャパンの投手陣。その力を最大限に引き出す首脳陣、スタッフの体制づくりは、着々と進められている。

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