ドジャース監督の母は日本人…マエケンを“焼きそば支援”

[ 2016年1月28日 06:00 ]

入団会見でロバーツ監督(左)と握手する前田

 ドジャースのデーブ・ロバーツ監督(43)が26日(日本時間27日)、ロサンゼルス市内でイベントに参加し、前田健太投手(27)のバックアップを約束した。沖縄生まれで母は日本人。現役時代は02~04年にド軍で同僚だった野茂英雄、石井一久(現本紙評論家)に、母お手製の焼きそばやおにぎりを振る舞ったエピソードがある。前田に対しても環境になじめるように配慮する考えだ。

 ドジャース史上初めて非白人で監督に就任したロバーツ監督はこの日、ロサンゼルス郡から特別表彰を受けた。イベントでは黒人初の大リーガーとなったジャッキー・ロビンソンのドキュメンタリー映像も流された。ド軍でともにプレーした野茂や石井が異国で奮闘する姿を間近で見てきたからこそ、前田についても「カズヒサやヒデオとの過去の経験も生かせる」とサポートを約束した。

 沖縄生まれながら、米国で育ったため日本語は話せない。それでも母・栄子さんの影響で日本の文化は理解している。キャンプでは栄子さんが作った焼きそばやおにぎりを野茂や石井に差し入れしたこともある。特にド軍入団1年目だった石井とは「ちょうど日本から来たばかりで、チームメートとしては彼に心地よい環境にいてもらって、力を存分に発揮してもらうのが重要と考えた」と日本食をきっかけに交流。「カズヒサとは凄くいい関係を築くことができた」という。前田との信頼関係構築も、母の焼きそばやおにぎりが鍵になるかもしれない。

 前田と初対面したのは昨年12月24日。「私が思っていたより体が大きかった。何よりも印象的だったのは、彼のド軍の一員になりたいという気持ち。そのことが私を興奮させた」と回想し、「もう少し日本語を勉強しないと」と通訳を挟まない対話でも交流を図りたい考えだ。振る舞われる焼きそばは沖縄風か、前田の出身地の関西風か、それとも広島の「オタフクソース」味か。日本人の血が流れる指揮官が、前田にとって心強い存在となるのは間違いない。(ロサンゼルス・奥田 秀樹通信員)

 ▼石井一久氏 ロバーツは、僕が入団1年目(02年)に一番話しかけてくれた選手。いい時だけでなく、調子が悪い時も。日本人のマインドも持っているので、日本人がどういう発言や行動で落ち込むのかも分かる。そういう時でも「大丈夫だ」と常にファイティングポーズを取らせてくれた。前田投手のことも必ずサポートしてくれると思う。

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