福留、外野手最年長Gグラブ賞も…来季さらに「守備範囲広げる」

[ 2015年12月3日 09:21 ]

ゴールデン・グラブ賞受賞者を代表してあいさつする福留(中央)

 守備のベストナインに贈られる「第44回三井ゴールデン・グラブ賞」の表彰式が2日、都内ホテルであり、記者投票で選ばれた18選手にトロフィーと副賞賞金50万円が贈呈された。セ・リーグ外野手部門で9年ぶり5度目の受賞となった阪神・福留孝介外野手(38)は来季へ向けて守備範囲のさらなる拡大を誓った。

 福留にとっては熱望していた勲章だった。38歳6カ月での受賞は外野手として最年長記録。今季231度の守備機会で無失策を誇った堅守に満足することなく飽くなき向上心を明かした。

 「もっとできたという思いは常に持っている。今年、捕れなかったボールを、来年捕れるようにしたい。守備範囲を広げられたらと思う」

 かつての中日時代は俊足をいかして広い守備範囲を誇った。「(9年前と比べて)だいぶん動けなくなった」。自虐的に笑っても経験と技術の蓄積に自信をのぞかせた。若い頃にはなかった武器だ。既に来季へ向けても金本監督からチーム内で数少ない「レギュラー」として認められた。

 描く進化が実現すればチームへの波及効果も大きい。現時点で来季の中堅手は白紙で、江越やドラフト1位の高山ら経験の浅い若手が候補に挙がる。右翼手の福留の堅守が拡大すれば隣を守る中堅手の負担は軽減。打撃重視の人選も可能で、用兵の幅も広がる。「まだまだ若い選手には負けない。来年また戻って来られるように頑張る」。攻守で新生猛虎の鍵を握る存在だ。

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2015年12月3日のニュース