広島・松山「3割25発100打点」宣言 成績ダウンも年俸増に男気

[ 2015年12月3日 09:34 ]

来季の契約を終え、あらためてレギュラー獲りを誓った広島・松山

 広島・松山竜平外野手(30)が2日、広島市南区の球団事務所で来季の契約更改交渉に臨み、500万円増の年俸2800万円(推定)でサインした。前年比で成績を下げながら、2年間の貢献度を総合的に判断してのアップ提示。打撃自慢の背番号44は来季目標に「打率3割、25本塁打、100打点」をぶち上げ、主軸としてチームをけん引する意気込みを示した。

 交渉を終えて会見場に現れた松山は「成績は落ちたけど、勝負強さを評価してもらえた。満足しています」とし、表情を緩めた。年俸500万円増。予想を超える金額を提示され、意気に感じないわけがない。来季目標を問われると、高いレベルの数字をぶち上げた。

 「自分にプレッシャーをかける意味で3割、25本、100打点を目指したい。1年間働きさえすれば、クリアする自信がある。クリーンアップを打てるよう鍛えたい」

 今季は対右腕の際のスタメン、左の代打の1番手として100試合に出場し、打率・277、7本塁打、26打点。昨季の打率・318、7本、34打点と比べると、数字を軒並み下げたが、球団側は「2年間を総合的に判断して」(鈴木球団本部長)アップ提示とした。

 大ブレークを誓う来季に向け、プランは既に立てている。今季は右投手の打率・281に対し、左は同・200にとどまった。いきおい、故郷・鹿児島で新春実施する自主トレに左の相沢打撃投手を同行させる。左対左対策。打撃投手との自主トレは初の試みだ。

 「左投手でもスタメンで出たいので。自主トレで打ち込もうと思う」

 故障予防にも努める。昨季は左膝を痛め、2カ月間離脱。今季も左大腿裏痛、秋季練習中には右太腿裏の張り…と、足の故障が絶えない。「一から見つめ直す。このオフは例年より自分に厳しくやりたい。トレーナーと話し合い、1年間故障しない体をつくり上げたい」と鼻息が荒い。

 「(9月で)30歳になり、ボクもあと何年やれるのか…と考えるようになった。毎年レギュラー獲りと言って、獲れていない。このまま中途半端に終わりたくない」

 本塁打の数字目標を挙げたことは過去にもあるが、3部門セットで掲げてみせたのは初だ。大風呂敷と言うなかれ。志しなき者に成功はない。

 「小窪が選手会長になって特に思う。若手とベテランだけが頑張ってもダメ。ボクら中堅が頑張ればチームは変わる。白浜も含め、優勝できるように引っ張りたい」

 同学年の小窪、白浜とともにチームけん引を宣言。屈指の打撃力を持つ男は本気だ。(江尾 卓也)

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2015年12月3日のニュース