ヤクルト山田「今年一番の当たり」1差弾 2日にも首位返り咲き

[ 2015年7月2日 05:30 ]

<ヤ・神>6回1死一塁、山田は左越え2ランを放つ

セ・リーグ ヤクルト6-4阪神

(7月1日 神宮)
 大混戦のセ・リーグで、「首位」の座が再び見えてきた。3連勝を飾って単独3位になったヤクルト・真中監督の顔に満足感がにじむ。阪神に1ゲーム差に迫り、2日にも4月29日以来の首位に返り咲く可能性が出てきた。「それは(首位に)なってから聞いて」。指揮官は含み笑いを見せて球場を後にした。

 まさにジェットコースターのような順位変動。最後の首位から2週間ちょっとの5月14日に最下位に落ち、直近では6月22日まで単独最下位だった。再び上昇気流に乗っているのは、中盤以降の粘り強さが大きい。この日も3―3の5回に勝ち越し。さらに真中監督が「いい場面で本塁打を打って、いい仕事をしてくれた」と賛辞を贈ったのが、山田の一発だった。

 6回1死一塁。高宮の内角直球を左翼席上段まで運ぶ15号2ランで、リードを3点に広げた。打った瞬間、本塁打を確信した山田は「完璧ですね。今年一番の当たりでした」と笑顔。ボールの下にバットが入り、いい角度で打球が飛ぶことで、最近6試合で4発と本塁打を量産する。

 刺激的な毎日が、22歳の若きリードオフマンをさらに成長させている。レギュラーに定着した13年から、チームは2年連続最下位と低迷。しかし今年はワンプレーが順位をも左右する戦いに身を置き、「凄く緊張感がある。勝負の世界で勝つか負けるかなので厳しいけど、いい経験を重ねている」と充実感がにじむ。「その分しんどいです」と本音も漏れるが、勝利の喜びを今まで以上に実感する日々だ。

 ここ7戦は6勝1敗。最大6あった借金は1まで減った。「本当に一つ一つですけど、集中力を持ってやりたい」と真中監督。手をかけた勝率5割ラインを、しっかり見据えた。 (町田 利衣)

 ≪阪神に勝って巨人●か引き分けで≫ヤクルトは2日、阪神に勝ち、巨人が負けか引き分けなら、首位に浮上する。ヤクルトが37勝37敗1分け、阪神が36勝36敗1分けとなり、勝率5割で並ぶ。セ・リーグでは勝率1位の球団が2球団以上となった場合、最も勝利数の多い球団が優勝となる。同じ方法で順位も決定するため、勝利数の多いヤクルトが首位に立つ。今季は6月23日に同じ勝率5割ながら巨人1位、阪神2位となるケースがあった。

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