3日ロッテ戦完封なら…藤浪 村山&バッキー超え連続無失点

[ 2015年6月2日 05:30 ]

0にこだわる?藤浪

 阪神・藤浪晋太郎投手(21)が1日、甲子園球場で投手陣の指名練習に参加。現在26回連続無失点中の右腕は先発予定の3日のロッテ戦(甲子園)でもゼロを並べていくことを宣言した。球団記録は06年に藤川球児がマークした47回2/3だが、次回登板で9回を無失点に抑えれば、村山実、ジーン・バッキーらの記録(34回)を上回る。若き右腕がレジェンド超えに挑戦する。

 黄金右腕が今、歴史に名を刻む“挑戦権”を手にしている。14日のヤクルト戦(神宮)から3試合で26回連続無失点と勢いに乗る藤浪は、次戦も淡々とスコアボードにゼロを刻んでいくつもりだ。

 「ゼロに抑えられるに越したことはないので」

 06年に藤川が打ち立てた連続無失点イニングの球団記録は47回2/3。先発予定の3日のロッテ戦で9回を無失点に抑えれば、65年にバッキー、70年に村山実氏が記録した34回を抜き去り“レジェンド超え”を果たす。さらに先には江夏豊氏の41回(69年)、小山正明氏の47回(62年)とそうそうたるエースたちの名が並んでいる。

 結果は後から付いてくるものとして「いつか(点を)取られるのは間違いない」と本人は記録へのこだわりは全く見せないが、苦笑いを浮かべて、こう付け加えた。

 「このまま(無失点で)シーズン終わるまでっていうのはありえなくもないですけど、限りなくゼロに近いですけど…」

 不可能に近い離れ業でも、今の右腕はそんな幻想を抱いてしまうほど、手の付けられない状態にある。20日の巨人戦(甲子園)でプロ初完封をマークすると、前回27日の楽天戦(甲子園)では延長10回までマウンドに上がり続けて、無失点。課題だったシュート回転のボールが減り、試合終盤でも楽々と150キロ超のボールを連発して、打者を制圧し続けている。

 対戦相手のロッテとは昨年2度対戦して1勝1敗、防御率2・08と苦手意識はない。パ・リーグ首位打者の清田ら手強い打者が名を連ねる打線にも「足も絡めてくるし、ホームランを打てるバッターもいる。惑わされず、自分のピッチングができれば」と真っ向勝負で沈黙させるつもりだ。

 「油断はできないし、良いピッチングを継続できるようにしたい。万全の状態で臨めるようにしたい」

 向かうところ敵なしの背番号19が伝説を作る。

 ≪プロ野球記録は64回1/3≫連続イニング無失点のプロ野球記録は1958年金田(国鉄)の64回1/3。阪神では06年に藤川が記録した47回2/3が最長だが、これはすべて救援登板で記録したもの。先発登板に限れば、62年に小山が6試合すべて完投する間に記録した47回が最長だ。また江夏は今季の藤浪と同じ高卒3年目の69年に、自己最長の41回をマークしている。

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