12年センバツ以来!大谷 7日甲子園で今季最初で最後のリアル二刀流

[ 2015年6月2日 09:07 ]

新千歳空港で取材に応じる大谷

 日本ハム・大谷が今季初めて1試合で「二刀流」をこなす。次回登板は7日の阪神戦が有力で、その舞台も甲子園。「打席に立ったらしっかり打てばいいし、マウンドに立ったら抑えることだけを考えてやればいい」と静かに闘志を燃やした。

 甲子園での阪神との交流戦は1年目の13年に「5番・右翼」で出場し、同学年のライバル・藤浪から2安打を放った。昨年は投手で8回無失点に抑えて白星を挙げたが、セ・リーグの主催試合ではDH制が採用されたため、打席には立たなかった。

 甲子園で投打の二刀流となると、12年のセンバツ初戦で藤浪擁する大阪桐蔭と対戦して以来3年ぶりだ。9失点で敗戦投手となったが、藤浪に一発を見舞った。当時と比べ、「高校時代と感覚が違う」と苦笑いし、今季初の二刀流出場にも「基本的には何も変わらない」と冷静だ。ただ、栗山監督の期待は大きい。昨年の球宴第2戦で日本人最速となるプロ野球タイ記録の162キロを連発したこともあり「甲子園であいつが何をするか、個人的に興味がある」と胸を躍らせた。球速を更新して開幕8連勝。それも特大アーチで自らを援護する姿が目に浮かぶ。打順は投手の負担が考慮され、7番が濃厚だ。

 交流戦は9日から本拠地の札幌ドームで6連戦が組まれており、二刀流出場は今季のレギュラーシーズンでは最初で最後となりそうだ。甲子園は阪神の本拠地だが「ヤジも特に感じない。やることをやればいい」と大谷。20歳の怪物が本来の力を発揮すれば、阪神ファンを黙らせてしまうだろう。

 ▽12年センバツの大谷 大会初日の第3試合で藤浪(現阪神)擁する大阪桐蔭と対戦。6回以降に崩れて8回2/3を7安打9失点。11三振を奪いながら11四死球の制球難で逆転負けを喫した。打者としては2回に藤浪から右翼席へ特大のソロを放った。藤浪は8安打2失点12奪三振で完投して甲子園初勝利。最速はともに150キロを計測した。

 ◇12年センバツ1回戦 (3月21日 甲子園)
大阪桐蔭
 000 003 204─9
 010 100 000─2
花巻東
 (大)藤浪―森
 (花)大谷、佐々木毅―佐々木隆

 [本]田端(大)、大谷(花)

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2015年6月2日のニュース