マエケン“絵になる”1勝 本拠白星で直筆イラストTプレゼント

[ 2015年4月10日 05:47 ]

<広・巨>お立ち台で自作のTシャツを着る前田健

セ・リーグ 広島1-0巨人

(4月9日 マツダ)
 広島・前田健太投手(26)が9日の巨人戦で7回を6安打零封し今季3度目の登板で初勝利を挙げた。菅野智之投手(25)とのエース対決を制し、チームを7連敗後の2連勝に導いた熱投。お立ち台では自らペンをとって投球する自分を描いたTシャツをファンに披露し、今後もマツダスタジアムでの勝利時には「マエケン画伯」となることを宣言した。

 前田健は菊池から手渡されたウイニングボールを右のポケットにしまった。今季3試合目の登板での初勝利。「気持ちいいです。ちょっと勝つのが遅くなったけど、勝てて良かった」。4月11日は27歳の誕生日。この勝利でバースデー直前登板はプロ入りから6戦6勝と、前祝いがうまい。

 お立ち台ではアナウンサーに「あさって23歳になりますが…」と振られ、思わず苦笑い。「27歳の誕生日です。でも精神年齢は23歳で止まってるので大丈夫。これからも若手として頑張ります」と巧みに切り返した。

 ファンからの「おめでとう!」の声に、隠し持った「ネタ」を出した。「プレゼントをもらったので…。僕は絵を描いてプレゼントしたいと思います」と、白いTシャツを取り出した。そこには自ら「急いで描いた」というこの日の投球のイラスト。今後も本拠地で勝った際には毎回イラストを描くことを宣言し「僕は絵心があるので…。10枚くらい書けるよう、頑張ります」と笑った。

 魂を込めた。菅野との投げ合いで、リードは初回にもらった1点だけ。「自分に余裕がある時は早いカウントで打たせて取ろうと考えますが、今の状態ではできなかった。粘って粘って…で球数も増えてしまった」。5回終了時で90球を要する苦闘だったが、本塁だけは踏ませなかった。

 投手陣の柱としての自覚は年々、強くなる。昨春キャンプ中に立てた“公約”を守った若手投手2人にプレゼントをした。50試合登板の中田と10勝した大瀬良。東京での合同自主トレ中に銀座へと出向き、2人のために高級ブランド、クリスチャン・ディオールのオーダースーツを仕立てた。100万円は下らない高額な品だ。

 「若い選手が頑張ればチームも強くなる。僕も若いとき、先輩にやってもらってきたので」

 巨人に2勝1敗で勝ち越し。最後は「シーズンは始まったばかり。今年もカープ旋風を巻き起こしましょう!!」と声を張り上げた。赤ヘルの逆襲に前田健の力は欠かせない。

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