糸満 太平洋戦争で消息絶った元沖縄県知事の母校と練習試合

[ 2015年3月17日 05:30 ]

練習試合後に沖縄・糸満高の選手からボールを贈られる兵庫高の選手

 戦後70周年を迎えた春、球児たちが平和の尊さを語り継いだ。選抜高校野球大会に出場する糸満(沖縄)が、神戸市のあじさいスタジアム北神戸で、太平洋戦争末期に沖縄県知事として赴任して43歳で消息を絶った島田叡さんの母校・兵庫と練習試合を行い、糸満高主将の池間誉人選手は「平和に感謝する気持ちをあらためて教えられた」と話した。

 俊足の野球選手として活躍した島田さんは東京帝大(現東大)卒業後、内務省に入り、1945年1月に官選知事に任命された。県民の疎開に奔走し、6月に激戦地の糸満で行方が分からなくなった。沖縄の高校野球新人大会で贈られるカップは「島田杯」と呼ばれる。兵庫高でも課外活動で活躍した生徒を「島田賞」として表彰している。

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2015年3月17日のニュース