原巨人、片岡獲り参戦!日本一奪回へ妥協なし

[ 2013年11月9日 06:00 ]

5月の交流戦の試合前、談笑する(左から)西武・片岡、涌井、巨人・原監督

 日本一奪回を目指す巨人が、国内フリーエージェント(FA)権の行使を表明した西武・片岡治大内野手(30)の獲得に乗り出す可能性があることが8日、分かった。片岡には楽天が獲得に乗り出す方針を固めているが、日本シリーズで敗れた巨人も参戦する。原辰徳監督(55)はこの日、東京・銀座にある読売新聞東京本社を訪れ、渡辺恒雄球団会長(87)らに今シーズンの報告を行った。

 この日、正式に来季からの2年契約を結んだ原監督は渡辺会長と白石興二郎オーナーとの会談の中で、来季の戦力補強についても話し合った。

 「そこは(原沢)GMはじめ、球団のね。こちらの要望というのは当然、伝える必要はあると思いますが、我々は与えられた戦力の中でいかに、強いチームをつくっていくか」

 楽天との日本シリーズは3勝4敗で惜敗。40年ぶりの日本一連覇を逃し、来季は日本一奪回が至上命題だ。来季の先発補強として、国内FA権を持つ広島・大竹が宣言した場合、獲得に乗り出すことを決定済み。さらに渡辺会長は6日に再び日本一連覇を目標に掲げた上に「今度はあらゆる補強をして勝つ」と大型補強を明言していた。そこで白羽の矢が立ったのが、西武の片岡だった。

 ここ数年の巨人は、正二塁手の不在が課題。今季は6年目の中井や寺内が就いたが、定位置奪取には至らなかった。既に来季の内野の強化策として中日を自由契約となった井端の獲得を検討中。経験値の高いベテランに加え、現在30歳と脂の乗った俊足好打の片岡も加えることで、バリエーションは格段に増える。原監督とは09年の第2回WBCで同じユニホームに袖を通し、世界一に輝いたという縁もある。

 片岡については昨シーズン中も編成担当者が密着マークを続けていた。だが、右手首の負傷などで52試合出場にとどまり国内FA権を取得することができず、獲得調査を断念したという経緯もある。引き続き調査していた今季は左膝裏痛で72試合出場ながら、シーズン終盤に活躍して打率・290。逆転2位の立役者の一人となった。坂本や村田のような明るいキャラクターも魅力だ。

 球団はこの日の渡辺会長―原監督のトップ会談を受け、本格的に動きだす。大竹には日本シリーズで敗れた楽天も獲得に向けて調査している。さらに、片岡獲りでも両球団が激突。日本一に向けた補強に妥協はない。

 ◆片岡 治大(かたおか・やすゆき)1983年(昭58)2月17日、千葉県生まれの30歳。宇都宮学園(現文星芸大付)から東京ガスを経て、04年ドラフト3巡目で西武入団。2年目の06年から二塁手としてレギュラーに定着。07~10年に4年連続盗塁王。08年には最多安打を記録して日本一に貢献した。09年WBC日本代表。1メートル76、82キロ。右投げ右打ち。

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