桐光・松井 日本一浦学を1安打完封18K

[ 2013年7月2日 06:00 ]

<浦和学院・桐光学園>4回2死一塁、盗塁を阻止した捕手の田中を指差す松井

練習試合 桐光学園7―0浦和学院

(7月1日 浦和学院)
 昨夏の甲子園で1試合22奪三振の大会新記録をマークした桐光学園(神奈川)の松井裕樹投手(3年)が1日、今春のセンバツで優勝した浦和学院(埼玉)との練習試合に先発。センバツ決勝の済美(愛媛)戦と同じメンバーを組んだ相手に、毎回の18三振を奪って1安打完封した。無四球で108球。7回から9回にかけて7連続三振を奪い、打者27人で試合を終わらせた。14日の神奈川大会初戦(中央農―相洋の勝者)に向け、準備は整った。

 左打者の懐にスライダーが突き刺さった。5回2死、フルカウントから狙い通りの見逃し三振。松井は吠えながらベンチへ戻った。「このチームで夏に全国制覇したいということしかない」

 そう話してきた怪物左腕が今春センバツ5試合で42点、チーム打率・351の豪打で初優勝した相手をひとひねりした。

 圧巻の「インスラ」だった。浦和学院の左打者は、バッターボックスの本塁ベース寄りのラインギリギリで構える作戦をとってきた。内角を投げにくくするためだ。5回2死から左打者の6番・斎藤にフルカウント。斎藤はさらにマウンド寄りに打席の立ち位置を変える。スライダーが曲がる前に叩こうという意図だ。7球目。明らかなボール球と見送ったその1球が、体の前で鋭く曲がり、内角低めに決まった。

 4試合で68三振を奪った昨夏の甲子園でも、左打者の内角をえぐるスライダーはなかった。だからこそ、この1球に視察に訪れた国内6球団のスカウトから感嘆の声が上がった。阪神・菊地敏幸スカウトは「高めのボールと思ったらグッと落ちてくる。左打者はあそこで曲げられたら振れない」と評した。今春から本格解禁したチェンジアップは右打者への決め球となり、左打者にインスラまで加わった。投げるたびに引き出しを増やし最後の夏を迎える。

 浦和学院の2年生エース・小島との投げ合いも楽しんだ。5月の熊本遠征で対面し「憧れの存在」と告白された。小島の母・美和子さんは「格好いいからと携帯のトップ画像を松井投手にしていた」と明かす。松井はその小島から2回無死二塁で三塁強襲の先制適時打も放った。

 松井は夏の大会に集中するため取材に応じることはなかったが、野呂雅之監督が「(これまでの)練習試合3、4試合より(松井は)得たものがある。6月から試している(球の)組み合わせを確認できた」と代弁。190校がひしめく神奈川で松井包囲網が敷かれることは間違いない。しかし怪物はその上をいく。

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