ダル プロ初の3被弾「もったいなかった」

[ 2013年6月27日 06:00 ]

<ヤンキース・レンジャース>6回、先頭のジェイソン・ニックス(左)に本塁打を浴びたダルビッシュ

ア・リーグ レンジャーズ3―4ヤンキース

(6月25日 ニューヨーク)
 通算11度目の日本人投手対決は初の痛み分け。6試合勝ち星がないダルビッシュは3~5回と1点ずつ援護をもらいながら、4~6回に3本のソロ本塁打を浴びて、同点に追いつかれた。3本とも先頭打者だった。

 「もったいなかった。4番だし、もうちょっと慎重にいってもよかった」と振り返ったのは、2―0の4回。ハフナーに2球目のカーブを右翼席に運ばれた。「失投」という言葉を決して使わない右腕にとっても、4番へ真ん中高めの68マイル(約109キロ)は悔やまれる不用意な球。悪い流れはここから始まった。

 5回にはガードナーにスライダーを、6回にはニックスに速いカーブを被弾した。ヤンキースタジアム初登板。最初の2本は左打者に引っ張られ、狭い右翼に運ばれた。

 1試合3被弾はプロ入り自己ワースト。被本塁打14は早くも昨季に並び、前回18日のアスレチックス戦から5本連続で回の先頭打者に打たれている。「どの試合も、どのイニングも、どの打者に対しても同じ(気持ち)。回の先頭だからどうとか、もともと考えていない」と言うが、結果として7試合連続白星なしへの、ほころびを招いた。

 試合前練習では、珍しくグラウンドに姿を現さなかった。理由を「気分なので」と言った後、照れ笑いを交えて付け足した。「黒田さん、イチローさんもいるので、ちょっと気を使うかなと思って、僕が。投げる試合なので、あいさつはあす行きたかったので」

 ダルビッシュがのぞかせた繊細な一面。百戦錬磨の右腕をもってしても、自らのルーティンに徹しきれなかった対戦でもあった。4月に5勝と最高のスタートを切ったが、5月16日に7勝目を挙げてから、足踏みが続いている。

 ≪計5被弾は最多≫大リーグで日本人先発対決はこの日が11度目だが、計5被本塁打は最多。それぞれの投手が被弾するのも、09年6月19日の川上(ブレーブス)対松坂(レッドソックス)以来。これまでは全て双方の投手に白黒付いていたが、2人とも勝ち負けなしというのは初めて。

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2013年6月27日のニュース