東野 移籍後初勝利「2桁勝利と森脇監督を胴上げする」

[ 2013年4月10日 06:00 ]

<ソ・オ>移籍後初勝利を挙げたオリックス・東野

パ・リーグ オリックス2―1ソフトバンク

(4月9日 ヤフオクD)
 試合終了をベンチで見届けるとオリックス・東野の顔に笑みが広がった。11年10月6日の横浜戦以来となる白星。「自分の新しいスタートです。環境を与えてくれたオリックスに感謝したい」。巨人からトレード移籍後の初登板で初勝利をもぎ取り、ホッとした表情で振り返った。

 気負いから制球が定まらず、初回に1死一、二塁のピンチを背負った。ラヘア、松田を連続三振にしとめたが、その後も3者凡退は3回だけで常に走者を背負った。6回も1失点して、途中で中山にバトンタッチ。だが、東野のためにと中山、佐藤達、平野佳の救援陣が奮起して無失点で切り抜け、ウイニングボールをプレゼントした。「プロ初勝利のときぐらいうれしい」と東野は少年のように笑った。

 巨人で出番を失い、移籍の話に飛びついた。今オフは恒例だった内海とのグアム合同自主トレも断った。「何かを変えなければ、俺は終わってしまう」。その気持ちの強さをチームの誰もが見ていた。同じ移籍組の糸井も例外ではない。3回、大隣から先制の右前適時打を放ち、3試合連続打点。「東野が粘り強く投げていたので先制してあげたかった」と喜んだ。

 投打の新戦力の活躍で、チームは11年シーズン終了時以来となる貯金。「貯金とか借金とかにとらわれず、われわれは常に最善を尽くす」と森脇監督は喜ばなかったが、東野には「今年にかける思いがキャンプから充実していた」と目尻を下げた。オリックスも今年こそはよみがえる。東野は「2桁勝利と森脇監督を胴上げする」と宣言していた。

 ▼オリックス・駿太(8回2死一、二塁で明石の中飛をダイビングキャッチ。ピンチを救い)体が反応してくれた。守備固めは自分にとってはチャンス。重要なポジションを任されてありがたい。

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2013年4月10日のニュース