大谷が摂津討ち!チーム唯一長打も「負けちゃって残念」

[ 2013年4月6日 06:00 ]

<日・ソ>2回2死大谷は左中間二塁打を打つ。投手・摂津

パ・リーグ 日本ハム1-6ソフトバンク

(4月5日 札幌D)
 試合後の会見。報道陣に囲まれた大谷に笑顔はなかった。「負けちゃったので残念。お客さんがたくさん入ってくれたけど、次は勝って喜んでもらえるようにしたいですね」

 本拠地開幕戦で4試合ぶりのスタメン復帰。いきなりドームを沸かせた。昨季の沢村賞右腕、摂津相手に2回2死からの第1打席。初球の137キロ直球を見逃さず、力強く叩いた打球は左中間を深々と破る二塁打に。開幕戦で西武・岸から2安打したのに続くエース打ち。18歳の読みはしたたかだった。

 「長いシーズンを考えればいきなりシンカーはないだろうと。速い真っすぐで詰まらせて二塁ゴロとかを狙ってくると思って」と直球一本に絞り、それをしっかり捉えた。3試合ぶりの出場だが、試合に出ない時はベンチで常に渡辺打撃コーチらと配球について確認するなど勉強は怠らない。2打席目も二直ではあったが、宝刀のシンカーをしっかり捉えてその成果を示した。

 左中間方向への長打こそが大谷の持ち味だ。花巻東2年夏の甲子園。大谷が1回戦・帝京(東東京)戦で放った左翼フェンス直撃の一打が栗山監督の脳裏に焼き付いている。3月17日の中日とのオープン戦(鎌ケ谷)で右中間1号を放っても決して褒めなかった指揮官が、「一発で仕留めるのは大したもの。あれこそが彼の打球。自然と打てば、あそこに打球が飛ぶようになるからね」。待ち望んだ「理想の一本」が出たことにホッとした表情を見せた。

 完敗したチームの中で長打は大谷の1本だけだった。「引きつけて自分のタイミングでいけてる。だいぶいい感じでスイングができている」。今後がますます楽しみになる「北の国」からの1安打だった。

 ▼ソフトバンク・細川 (大谷について)当たっている大引を打ち取った後、油断したわけじゃないが、初球から振ってくるところは凄いね。

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2013年4月6日のニュース