青木、10試合連続安打 2番でも適時打&犠飛で存在感

[ 2012年7月5日 06:00 ]

<ブルワーズ・マーリンズ>3回、ラミレスの適時打で生還しウィークス、ブラウンと喜ぶブルワーズ・青木

ナ・リーグ ブルワーズ13-12マーリンズ

(7月3日 ミルウォーキー)
 大乱打戦で奮闘だ。ブルワーズ・青木宣親外野手(30)が3日(日本時間4日)、マーリンズ戦に2番・右翼で先発し5打数1安打2打点。3回に左前適時打を放つなど、両軍合わせて31安打25得点で4時間28分の乱戦で存在感を示した。連続試合安打を今季初の2桁10試合とし、メジャー1年目の日本選手では史上6人目の記録にも到達。チームは今季最長に並ぶ4連勝となった。

 青木は絶叫しながら、一目散にベンチから飛び出した。1点を追う延長10回2死二塁。4番ラミレスが中堅右へ逆転サヨナラ2ランを放った。ホームベース付近にできた歓喜の輪。青木ははじける笑顔で主役の背中をバンバン叩いた。クラブハウスに戻ると開口一番「疲れたね…」と苦笑い。そして「とんでもない試合。なかなかないね」と自ら目を丸くした。

 13―12。8本塁打を含む31安打が飛び交う4時間28分の熱戦だった。7点リードを一度はひっくり返され、「勝つのも大変だったが負ければもっとこたえていただろう」とロン・レネキー監督。そんな大乱戦で、12日のロイヤルズ戦以来19試合ぶりに2番を任された青木は確実に仕事をこなした。2点を追う3回無死一、三塁で左前適時打。自己最長となる10試合連続安打で逆転の口火を切ると6回1死満塁では右犠飛を放った。今季3度目の1試合複数打点に「それなりにいい打席はつくれている」と納得顔だ。

 試合開始の気温は34度。この時期のミルウォーキーで気温30度を超えることは珍しく、主砲ブラウンは試合後、報道陣が汗まみれなのを見て「10ポンド(約4・5キロ)は痩せただろう」とちゃかすほどの酷暑だった。普段は試合前の練習から積極的に体を動かす青木も、この日の全体練習では右翼に日陰の場所を見つけて直射日光による体力消耗を回避。激闘を終えた後には「真水のシャワーを浴びてきた」と話した。

 サヨナラ劇直前の延長10回無死一塁では、中飛にはなったが鋭い打球を中堅奥まで運び観客席を沸かせた。「狙っていた。一瞬行くと思ったけど…。惜しい」。サヨナラ本塁打を放った6月7日のカブス戦の再現こそ逃したが、2打点で4連勝に貢献。もはや、青木はチームに欠かせないピースとなっている。

 ≪1年目の連続試合安打 最長はイチ23試合≫メジャー1年目の日本人選手で10試合連続安打以上を放ったのは、青木が6人目。最長は01年イチロー(マリナーズ)の23試合で、この年に10試合以上を5度も記録している。2位は03年松井(ヤンキース)の2度で、05年井口(ホワイトソックス)、06年城島(マリナーズ)、07年岩村(デビルレイズ)は1度ずつ記録。また、ブ軍は今季6度目のサヨナラ勝ちで、サヨナラ負けも5度喫している。

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2012年7月5日のニュース