古葉野球は基本に忠実「ミスの確率は減らせる」

[ 2011年6月8日 06:00 ]

全日本大学野球選手権1回戦 東京国際大3―2龍谷大

(6月7日 神宮)
 投手を中心に守り勝つ「耐えて勝つ」が古葉野球。プロより技術的に劣る大学野球では、選手の技術を伸ばすより「ミスを減らそうと思えば、ミスの確率は減らせる」と基本に忠実で堅実な野球を徹底的にたたき込んでいる。

 アメとムチの使い分けも絶妙だ。普段の練習はミスに対して厳しい。この試合も攻守交代でだらだら走る選手を「しっかり走れ」と叱った。一方で序盤に2失策して落ち込む遊撃・小名木に「全国大会の初戦で硬くなるなと言っても無理」と緊張を解きほぐした。

 部員150人を超える大所帯。1年間は故障しない体づくりに専念させるなど長期的な展望に立って指導する古葉監督は就任当初から「1球への集中力」を説いてきた。相手ベンチの龍谷大・椹木(さわらぎ)監督をして「選手は全身全霊でプレーしている」と言わしめるほど、指揮官の指導はナインに浸透している。

 神宮球場と同じ人工芝が敷かれた第2球場など大学側も30億円かけて環境を整える中、就任4年目の今春リーグ戦で6連覇中だった創価大を下して初優勝。そして全国1勝。古葉野球が大学球界でも通用することを証明した。

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2011年6月8日のニュース