次は…松井!? 昨季4番3A降格で“リストラ”危機

[ 2011年6月8日 06:00 ]

<オリオールズ・アスレチックス>練習で、グリップを確かめる姿に哀愁を漂わせる松井

ア・リーグ アスレチックス2―4オリオールズ

(6月6日 ボルティモア)
 アスレチックスの松井秀喜外野手(36)は6日(日本時間7日)、オリオールズ戦で先発を外れ、2試合連続の出場なし。泥沼の7連敗を喫したチームはこの日、低迷打破へ、昨季主に4番を務めたケビン・クーズマノフ内野手(29)を傘下3Aに降格。ここ2日間で野手2人に見切りをつけた。米メディアも次の「リストラ対象」として松井の名前を挙げるなど、放出危機に直面した。

 またしても出番は訪れなかった。2点を追う9回。先頭のスズキが出塁したら代打予定だった松井だが、3者凡退であえなく敗れた。今季ワーストを更新する7連敗。松井は最近6試合のうち4試合で欠場となった。

 「そりゃあ、出られないというのは…これだけ勝てない中でね。ちょっとフラストレーションがたまりますね」。相手先発は左腕のマティス。左腕に対しては5月2日レンジャーズ戦以来、1カ月以上スタメン出場がない。「そういうふうに見られているということ。仕方がない」と、感情を押し殺すように話した。

 試合前のクラブハウスには、張りつめた空気が流れた。昨季、貧打のア軍にあって4番を最多の57試合務め、チームトップの16本塁打、同タイの71打点を挙げたクーズマノフに3A降格が通告された。今季は開幕から攻守に精彩を欠いていたが最近の出場8試合は打率・320と上り調子だっただけに松井も「ちょっとビックリしました」と驚きを隠さなかった。

 前日にはユーティリティー野手のラローシュが戦力外通告を受けた。2人に代わり、右足骨折から回復したユーティリティー野手ロサレスと、先月末に移籍加入した内野手サイズモアがメジャーに昇格。首位レンジャーズに7ゲーム差と離され、チームは思い切った入れ替えに踏み切った。となると、次の「リストラ対象」として名前が挙がるのが松井だ。打率・213、3本塁打は、いずれも3Aに降格したクーズマノフを下回る。一部の米メディアも「アスレチックスの次の決断は松井の処遇か?」と報じるなど、打撃不振が続けばチーム再建策の一環として、放出の対象となる可能性は十分高い。

 「結果を出して試合に出るしかない」と松井は話す。しかし、この日も、古傷の左アキレス腱痛を再発させた4番ウィリンハムがDHとして強行出場。代わりに松井に外野手として声がかかることもなかった。数少ない出場機会の中で力を発揮しなければ、自らの置かれた立場は厳しくなるばかりだ。

続きを表示

2011年6月8日のニュース