4万観衆総立ち!黒田ハーラートップタイ5勝目

[ 2011年5月19日 06:00 ]

ブルワーズ戦で5勝目を挙げたドジャース・黒田

ナ・リーグ ドジャース3-0ブルワーズ

(5月17日 ロサンゼルス)
 ドジャースの黒田博樹投手(36)が17日(日本時間18日)、ブルワーズ戦に先発し、7回2/3を6安打無失点。連続イニング無失点を14回2/3に伸ばし、ハーラートップタイの5勝目を挙げた。

 4万2138人の大観衆は総立ちで背番号18に拍手を送った。2―0の8回2死三塁でマウンドを譲った右腕は「チーム的にもしんどかったので、8回の途中までマウンドを守れたのは良かった」と大きく息をついた。

 抑えのブロクストン、郭泓志(グォ・フンジ)が相次いで離脱し、代役のパディーヤも試合前に右腕に張りを訴えた。そんな緊急事態で、先発の役割を十分果たした。初回1死一、二塁をはじめ、5イニングで得点圏に走者を背負い、3度は三塁まで進めた。だが、ホームは踏ませない。フォーク、スライダーを低めに集め、得点圏では9打数無安打。「結構、得点圏に走者がいたけど、そこを抑えられたのがよかった」と胸を張った。

 前回11日のパイレーツ戦も7回無失点。この2試合はいずれも味方の援護点(登板時)が2点しかない中で、白星をつかんだ。メジャーで先発投手を評価する指標「クオリティースタート(6回以上で自責3以内)」は今季7試合目でリーグ2位タイ。投球回61イニングもリーグ3位タイだ。チームの連敗を3で止めた右腕に、ドン・マッティングリー監督は「常にチームに勝つチャンスを与えてくれる」と絶賛した。

 8回無死一塁ではボブ・デービッドソン一塁塁審にメジャー初のボークを取られる場面もあったが「あえてギリギリで勝負をかけた」と涼しい顔。5勝で12人が並ぶハーラートップタイにも「悪い気はしないが、いつものように全力でやるだけ」と浮かれた様子はない。円熟のメジャー4年目。黒田が最多勝争いを演じても誰も驚かない。

 ▽日本投手のハーラートップ 5月以降にトップに立つのは、08年の松坂(レッドソックス)以来。5月22日のロイヤルズ戦で開幕8連勝をマークし、単独1位に躍り出た。この他、04年には石井一(ドジャース)が7月18日のダイヤモンドバックス戦で11勝目を挙げ、球宴明けでは日本投手で初めてトップ(タイ)に立った。これまで最多勝を獲得した投手はいない。

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2011年5月19日のニュース