真弓監督の理想と現実…「DH鳥谷」連夜の代打交代

[ 2011年5月19日 08:56 ]

交流戦 京セラD

(5月18日 阪神0-2オリックス)
 右手人さし指の爪床裂傷を抱える阪神・鳥谷は2試合続けて3番DHで先発出場し、再び3打席だけで退いた。2点を追う7回2死一塁の場面で代打、林威助(リンウェイツゥ)を送られた。3番打者への代打、それも左打者に同じ左打者を…。そもそも2日連続で鳥谷が代打交代すること自体が平常時では考えられない事態だった。

 患部の状態を考慮した3打席限定が基本方針なのか。片岡打撃コーチは「打席数を決めているわけではない」と首を振った。手負いの鳥谷と速球に強い林を比較した上での勝負手は代わった2番手、平野に封じられた。

 鳥谷故障後も和田打撃コーチは「打線の中心は動かしたくない」と言い続けてきた。3番起用に込められる首脳陣の期待と理想、勝負どころで代打策を選択せざるを得ない現実。そのかい離がどうしても不自然に映る。

 平野の故障も重なった二遊間の危機に真弓監督は鳥谷の早期回復を望んだ。「とにかく一番は早く治すこと。(試合に)出ることよりも。戦力から言えば(遊撃を)守ってくれることが一番いいことだから。そこへ早く持って行けるように」。一方でDH制を使える20日からのソフトバンク戦でも先発起用を継続する方針は変わらない。

 負傷後の2試合6打席で無安打の鳥谷は日々前進を強調した。「日に日によくなっています。感じ的にはきのうよりもいい。傷なんで、そこがふさがるまでは…」。治癒が待ち遠しい。

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2011年5月19日のニュース