阪神“負の連鎖”続く…平野、初回に負傷交代

[ 2011年5月19日 06:00 ]

<オ・神>初回無死二塁、上本の中前打でホームを狙った平野は捕手・鈴木(右)と激突しタッチアウト

交流戦 阪神0-2オリックス

(5月18日 京セラD)
 またも阪神を“激痛”が襲った。平野恵一内野手(32)が18日のオリックス戦で左足内側を負傷し途中交代した。初回、本塁クロスプレーでオリックスの鈴木と激突した際に左足内側を痛めベンチに退いた。15日の中日戦では鳥谷が右手人さし指を負傷。13日には大和が左肩亜脱臼で離脱する緊急事態。二塁手、遊撃手が手薄な状態になりこの日の試合後、1年目の荒木郁也内野手(23)が2軍から緊急合流することが決まった。

 負の連鎖はどこまで続くのか。鳥谷の負傷から3日後。猛虎にさらなる悲劇が起こったのは初回だった。平野は先発フィガロの初球を引っ張りライトオーバーの二塁打で出塁。続く上本の中前打で一気にホームを狙ったが、坂口の好返球で捕手の鈴木とクロスプレーとなり憤死。その際、レガーズに左太ももの内側をぶつけ、続行出場は不可能と自ら判断し、首脳陣に申し出た。

 常川チーフトレーナーは「左足内側の打撲です。病院にいく予定はありません」と説明。試合中はアイシング治療を行い、試合後、報道陣の前に姿を見せた平野は「状態は常川さんの言った通りです。歩くのは大丈夫。しっかり治療して出れるようにします。心配かけてすいませんでした」と気丈に振る舞い車に乗り込むなど、左足を引きずる様子は見られなかった。

 15日の中日戦で鳥谷が和田の打球を処理した際に右手人さし指を負傷したばかり。この日もテーピングを巻いて「3番・DH」で先発したが、守備に就く状態にはない。

 13日のウエスタン・広島戦(鳴尾浜)では大和が守備の際に左肩を痛め離脱。病院で「左肩亜脱臼」と診断され復帰の見通しは立っていない。不動のレギュラーに、守備に自信を持つ大和が相次いで痛む非常事態。鳥谷の代役として遊撃に入っている上本は活躍を見せているが、今の1軍で内野を守れるのはこの日、平野に代わって二塁に入った関本と新井良のみと手薄な状態だ。

 和田打撃コーチは「ひねったのではなくぶつかった痛み。そんなにひどくない」と軽症を強調するものの、楽観視はできない。真弓監督は平野について「まだどんな状態かわからない。抹消?まだわからない」と不安を隠さず、今後内野を増やすことも考えているか?との問いには「それも考えないといけない」と話し、試合後に行われたコーチ会議で、2軍から荒木を緊急合流させることを決めた。19日、宮崎で行われているファーム交流試合・ヤクルト戦に出場してから20日からのソフトバンク戦へ向け博多入りすることになった。

 虎を襲う不測の事態…。ここがまさに踏ん張りどき。総力戦で乗り切るしかない。

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2011年5月19日のニュース