“飛ばない”統一球で野球変わる?「ひじに負担」の声も

[ 2010年11月16日 14:45 ]

来季から1軍公式戦で使用する低反発球。13日に日韓クラブチャンピオンシップで、国内公式戦で初めて使われた

 プロ野球は来季から1軍公式戦での使用球が低反発球に統一される。各球団は来季に向けて秋季練習から使用しているが、阪神の真弓監督が「間違いなく野球が変わる」と話すように、影響を気にする声は多い。

 統一球は反発力を抑えたことで飛距離が出にくいとされる。国内公式戦で初めて統一球が使用された13日の日韓クラブチャンピオンシップ。先発したロッテの唐川は「思ったより飛んでいないなと思った」と振り返る。

 本塁打王に2度輝いている横浜の村田は「芯で打てば問題ない。こすったり、詰まっての本塁打は減ると思う」。ヤクルトの伊勢総合コーチは「(長距離打者ではない)青木クラスの選手に影響が出るかもしれない」と言う。打球が失速することを考慮して、阪神は秋季キャンプの守備練習でフェンスによじ登る練習を取り入れた。

 投手にとってボールが低反発になることは有利だが、同時に縫い目が低くなり、革の素材も変わったことで、問題も出ている。ソフトバンクの和田が「ちょっと滑るように感じた」と言うように、多くの投手が違和感を訴えている。「滑らないようにすることで、ひじに負担がかかる。来年は体が持たないかも」と漏らす選手もいた。

 一方で、一時的な感覚の違いと冷静に受け止める声もある。横浜の三浦は「慣れれば大丈夫」。西武の渡辺監督も「春季キャンプで慣れる」と話している。

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2010年11月16日のニュース