高いレベルで挑戦を…黒田 残留の決め手は「ド軍への愛着」

[ 2010年11月16日 16:56 ]

 米大リーグ、ドジャースからフリーエージェント(FA)となっていた黒田博樹投手(35)が15日、1年契約を結んでドジャースに残留した。契約金を含む総額1200万ドル(約9億9600万円)で合意した。

 残留の決め手となったのは、高いレベルで挑戦を続けたい気持ちと、広島時代と同じ「チームへの愛着」からだ。黒田は「ばりばりの状態で戻りたい」と、将来の日本球界復帰を見据え、先発で活躍。今季、ツーシームでゴロを打たせる技術は完成に近づいた。古巣の広島、巨人などが獲得に興味を示したが「今年つかんだもので、もう一度チャレンジしたい」との思いが上回った。

 さらにドジャースは今季、プレーオフ進出を逃している。気心の知れた同僚と頂点を目指す道を捨てられなかった。ただ、黒田は自ら1年契約を希望し、日本球界復帰への道は残された。

 ドジャースは黒田に最高の評価をした。契約には選手の同意なくトレードできない「ノートレード条項」も含まれている。現在の経済状況と、オーナーの離婚問題で揺れるチーム状態を考えれば精いっぱいの条件だろう。黒田は複数球団から複数年契約の打診を受けており、交渉が長引けば金額の高騰は必至。黒田の市場価値を考えれば、ドジャースにとっては破格の条件で契約できたといえる。(共同)

続きを表示

2010年11月16日のニュース