Ｖ逸＆連敗終戦も…渡辺監督「辞めるのは無責任」

＜西・ロ＞レフトスタンドのファンにあいさつする西武・渡辺監督（左）

　【西武４―５ロッテ】西武は、前日に続く延長１１回を戦い、またもや逆転負けで今季全日程が終了した。渡辺監督は敗戦をベンチで見届けると、西村監督と握手。その後はナインを促すようにして左翼席のファンの元へ走った。帽子を取って深々と頭を下げた。

　「（ロッテとは）少しの差。ここぞというところの集中力が投打ともに相手の方が上だった。結果はファーストステージで負けたけどレギュラーシーズンは２位。選手はよく頑張った」
　初回に３点を先制。先発・岸が７回まで粘り、１点リードで９回を迎えた。前日、救援に失敗したシコースキーではなく、長田がマウンドへ上がったが、里崎に初球を左翼席へ運ばれた。１１回は小野寺が井口に決勝打を浴びて万事休した。
　２年ぶりの日本一を目指したが、優勝マジック４としてからよもやの大失速。Ｖ逸したばかりか、ＣＳでも歯車はかみ合わないまま敗れ去った。指揮官は「大事なところでいい仕事ができなかったのはこれからのうちの課題。前を向いていかないといけない」としたうえで「このままじゃ終われない。やり残したことがある。ここでオレが辞めるのは無責任」として、来季巻き返しに意欲をみせた。
　首位・ソフトバンクとゲーム差なしの２位。リーグで最も勝ち星を重ねたが、これが現実だ。渡辺監督にとって２年契約の最終年。チームにとっても正念場となるシーズンで、日本一を奪回する。

　≪救援陣の不調響く≫西武が連敗でロッテに敗退。西武のＣＳファーストＳ出場は０４～０６年（当初はプレーオフ第１Ｓ）に次ぎ４度目になるが、０５年からは３連敗となった。敗戦投手は初戦から土肥、小野寺といずれもリリーフ。パのプレーオフ、セ、パＣＳファーストＳ敗退チームのうち、２敗とも救援投手が敗戦は今回の西武が初めてだ。また、２戦の救援防御率は９・００（先発２・４０）。シーズン終盤８試合でもチームの６敗中４敗を喫し、防御率４・９１だった救援陣の不調が最後まで響いた。