交渉わずか10分弱 オリックス 後藤 FA宣言決定的

[ 2010年10月11日 07:46 ]

 今年8月に国内フリーエージェント(FA)権を取得したオリックスの後藤光尊内野手(32)が10日、神戸市須磨区の球団事務所で1回目のFA交渉を非公式で行った。三拍子揃った内野の要の残留を切望する球団側は交渉役の村山球団本部長に加えて横田管理部長も同席。会談後、取材に応じた同本部長は残留交渉の事実を認めた。

 「内容は言えない。熱い思いは伝えた。(後藤選手からは)いろいろ考えていただいてありがたいと言われました」

 同本部長は一定の手応えを口にした。複数年契約の約束に加えて金額面も提示したが、交渉時間はわずか10分弱。会談はFA選手の残留交渉としては超異例の5分程度で終了。交渉時間が物語るように1回目は「交渉」の言葉にはふさわしいとはいえず、当然のように結論は出ず物別れに終わった。それを象徴するように会談後は後藤の歯切れも悪かった。

 「(交渉内容は)秘密です。ナイショ。悩み続けたらしんどいので…」

 後藤自身は長期化を懸念している。ただ現時点で次回の交渉日も決まっておらず、長期化は必至の情勢。これで他球団との交渉を視野に権利行使も決定的だ。FA宣言となれば確実に複数球団での争奪戦に発展する。「うちに残ってもらえるように(今後も)誠意を持って対応していく」。流出阻止を目指す同本部長の意気込みとは裏腹に厳しい現状に陥る可能性が高くなってきた。

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2010年10月11日のニュース