青木 マルチ締めも“イチ”安打届かず

[ 2010年10月11日 06:00 ]

<ヤ・広>9回2死一塁、右飛に倒れ年間通算安打数209で終わったヤクルト・青木は苦笑いを浮かべてベンチへ戻る

 【ヤクルト4―6広島】伝説まであと1本届かなかった。2点を追う9回、ヤクルト・青木の第5打席。「甘い球が来たら本塁打を狙っていこう」。内角高めのスライダーを強振したが、打球はスタンドまでは届かなかった。今季最終戦で2安打を上積みして209安打。94年イチロー(当時オリックス)がマークした日本人最多の210安打には、惜しくも及ばなかった。

 「打ちたかったですね。パワーが足りなかった。でも開幕時の目標を達成できたことは満足しています」。開幕前に200安打を目標に掲げ、恩師・若松勉元監督(野球評論家)と3年ぶりの首位打者を約束した。約束を果たし、シーズン打率・3584。77年に若松元監督がマークした球団記録を2毛上回った。
 今オフのポスティングシステムで、メジャー移籍の可能性をにらんで、シーズン中は米球界からスカウトが視察に訪れていた。青木は試合後、来季について「日本です」と断言。「まだ改善の余地がある。来年の課題です」。国産安打製造機はさらなる高みを見つめている。

 ≪シーズン打率の球団最高記録を樹立≫青木(ヤ)が今季最終戦で5打数2安打。打率をリーグ1位の・3584で終え、77年若松勉の・3582を抜いてシーズン打率の球団新記録とした。シーズン安打数は歴代3位の209本。またマルチ安打は68度目となり、94年イチロー(オ)の69度に次ぐ歴代2位。セでは今季マートン(神)の67度を抜き最多記録を更新した。

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2010年10月11日のニュース