日本生命 3大会連続初戦敗退…課題は打撃力

[ 2010年8月30日 06:00 ]

<JR東日本・日本生命>ベンチから声を出す日本生命・土井コーチ

 【野球が好きだから・日本生命4―7JR東日本】昨年までと違い荷物が軽い。それが少し、せつなかった。日本生命・土井投手コーチは敗戦後、昨年は立っていたマウンドに目をやった。18年間の現役生活を終え、今年からコーチへと立場が変わった。過去92、97年と優勝。01年に10年連続出場選手表彰も受けた。豊富な経験を選手に伝えることが仕事となった。

 98年に左肩を脱臼。30歳で出場した00年シドニー五輪は直前に右肩を損傷、痛み止めの注射をして登板した。五輪で松坂(当時西武)とキャッチボールを行い、球威に感動。野球部に戻ってその凄さを伝えた。寝屋川二中では野球部がなくバレーボール部に入部。「腕を振る力が備わった。長く現役でいられたのはそのせいかもしれない」。黙々と投げ続ける姿は、1学年先輩の杉浦正則(前日本生命監督)とともに若手の教材だった。
 「とにかく負けず嫌い。“若い選手に負けたくない”と話しています」。由起子夫人(37)は笑う。まだ家族で現役引退慰労会はしていない。「機会を逸しちゃって。野球部を辞めた時にやります」と由起子さん。初戦で東京ドームを去る土井コーチは「まだまだユニホームを着たい」。慰労会が催されるのは、もう少し先になりそうだ。

 ◆土井 善和(どい・よしかず)1969年(昭44)11月26日、大阪府生まれの40歳。寝屋川二中ではバレーボール部。桜宮では2年秋からベンチ入りし、3年夏に大阪大会4強。東海大では首都大学リーグで4年秋に最優秀投手賞を受賞した。92年に日本生命に入社。00年シドニー五輪代表、05年IBAFのW杯日本代表。同年からコーチを兼任した。今季からコーチ専任。家族は妻と1男1女。1メートル76、76キロ。右投げ右打ち。

 ▼日本生命・花野監督(就任1年目。チームは3大会連続の初戦敗退)相手の打撃力の方が一枚上だった。打撃力をつけないと都市対抗では勝てない。出直します。チームの力を真しに受け止め、来年こそ黒獅子旗が狙えるチームにしたい。

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2010年8月30日のニュース