称賛の一方で薬物使用を疑う声も 昨年13本塁打が今年はもう42本

[ 2010年8月30日 15:10 ]

29日現在で42本塁打をマークし、ア・リーグ本塁打王争いで2位以下を引き離しているブルージェイズのバティスタ

 ブルージェイズのホセ・バティスタ外野手が29日現在で42本塁打をマークし、ア・リーグ本塁打王争いで33本のカブレラ(タイガース)ら2位以下を引き離している。昨季の13本塁打から著しい飛躍を遂げた29歳には称賛が送られる一方、最近になって一部メディアから薬物使用を疑う声も出てきた。

 183センチ、88キロの右打者は今季は前半戦で24本塁打してオールスター戦に初めて選ばれたが、引っ張り専門で打率2割3分7厘と粗削りな感が強かった。それが後半戦は打率3割を超え、23日からの1週間で4本塁打を量産。「堅実な打撃ができている。今の調子を保つことが必要だ」と自信を漂わせる。
 ドミニカ共和国で生まれ、過去4年連続で2けた本塁打を放つも年間最多は16本で、トロントの地元紙コラムニストが薬物使用によるものではないかと疑問を呈した。背景として野球界は薬物で本塁打数を飛躍的に伸ばした前例があり、先日起訴されたクレメンスを含めて薬物使用が疑わしい数選手がブルージェイズに在籍したという。
 これに対してバティスタは「他の選手と同様にいつだって検査には応じている」と反論。「これほど本塁打が打てるとは予想していなかったが、常時出場すれば安定した成績を残せると思っていた」と力説している。
 昨季は途中まで内外野を守れる「便利屋」として扱われ、レギュラー選手のように打撃の感覚を維持することが難しかったという。現に主力が相次いで移籍して出番が増えた9月以降は10本塁打。エンゼルスのソーシア監督は「彼には潜在能力があった。毎日出るチャンスをつかんで開花したのだろう」と話した。(共同)

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2010年8月30日のニュース