内川「去年までと同じことをやっても超えられない」

[ 2010年2月6日 09:35 ]

打撃練習する横浜・内川

 全体のメニュー終了後に横浜・内川の練習はさらに熱を帯びる。初日から連日、室内練習場にこもり、スタッフが投げる緩い球を黙々と打ち込む。「去年までと同じことをやっても、そのレベルを超えられない。満足したら、そこで終わり」

 200球が入るケース3箱を約1時間半で空にする。マシン相手ではなく、生の投球にこだわっている。「引きつけて足を使わないと強く打てない。僕自身が考える一番いい練習」。投手のどんな攻めにも対応できるよう、体の軸をぶれさせない基礎づくりに励む。
 「究極の目標は打率10割。誰もやったことがないことをやってみたいと思うのがプロ」と真顔で語る言葉に、内川の取り組む姿勢が表れる。
 フリー打撃では、初日は右打ちにこだわったが、2日目からは強く引っ張って柵越えの当たりを見せた。「きっちりバットを振れている感覚があった。スタートは極めて順調」と声を弾ませる。
 昨季は体調不良もあって、惜しくも2年連続の首位打者を逃した。今季はタイトル奪回と、日本選手の右打者としては初のシーズン200安打超えを掲げる。昨年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)優勝を経験し、勝利への渇望も増した。「あの感動をチームのみんなで味わいたい。先頭に立ってやりたい」と、2年連続最下位チームを引っ張り上げる決意をみなぎらせる。
 3月24日には、フジテレビの長野翼アナウンサーとの婚姻届を提出する予定。今季中に国内フリーエージェント(FA)権も取得する。「振り返って何もかも良かったと言える1年になるようにしたい」。充実のシーズンへ、球界屈指のヒットマンがスイングに磨きをかける。

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2010年2月6日のニュース