エンゼルス 松井秀獲り本格始動!

[ 2009年12月11日 06:00 ]

 ヤンキースからFAとなった松井秀喜外野手(35)の獲得を目指すエンゼルスが9日(日本時間10日)、本格的に動きだした。ウインターミーティング3日目に会見したエ軍のソーシア監督は、FA外野手のベイ争奪戦から撤退を示唆。今後は補強については松井へとシフト。外野手としても評価する従来の姿勢を強調した。前日に動きを加速させたホワイトソックスに負けじと、“本命”が本腰を入れてきた。

 ソーシア監督は松井へ最大級の賛辞を贈った。
 「ベテランで、非常に優れたランプロデューサー(打点を稼ぐ選手)。彼の才能は信頼におけるものだ。球団内で獲得を考えていることは間違いない」
 レッドソックスからFAとなった左翼手ベイを優先していると報じられてきたが「ベイのような大物を1人獲るより層を厚くした方がいい。他に必要なものがあるし、バランスという点でうちにはフィットしないかも」と完全撤退を示唆した。今季主に4番・DHを務めたゲレロはFAで移籍が濃厚。松井獲りへ動きを一本化させる考えだ。
 外野手復帰を熱望している松井は、ニューヨークを離れてすでに米国内で始動。ミニキャンプを張っている。その点についても指揮官は「ヒデキは外野の守備をできると聞いている。週に何試合かは分からないが、キャンプなどで検討する」と具体的なプランも披露しつつ、外野手として計算していると訴えた。
 参謀のレネキー・ベンチコーチも「彼の長所は打席で辛抱強いこと。もし彼が週2回程度外野を守り、後はDHというならちょうどうちのプランに合う」と同調。リーギンスGMも「獲得できれば20~40試合は守ってほしい」としており、現場、フロントが一体となってDH兼外野手として松井獲得を希望している。
 注目のエ軍のオファーは2年1500万ドル(約13億2000万円)程度とみられる。ライバルのホ軍は年俸6000万~700万ドル(約5億2800万円~6億1600万円)の2年契約または1年契約+2年目の選択権。さらにヤ軍は単年でDH専任、600万ドル前後と予想され、現状ではエ軍がもっとも好条件であるものの、今後はホ軍、ヤ軍が上積みしてくる可能性もある。さらにアスレチックスも獲得に興味を示すなど、具体的に市場が動いれくればその値段はさらに上昇しそうだ。代理人のテレム氏は「交渉はア・リーグに限らず全球団と行う。ヤンキースも可能性がないわけではない」と対抗馬をさらに増やし、最も松井の希望に添う契約を探る方針だ。
 テレム氏は「松井はここ数年で一番状態がいい。医師の検査結果でも今後何年も高いレベルでプレーできると診断が出ている」とひざの状態の良さも強調。正式なオファーはウインターミーティング後となりそうだが、水面下での松井獲得戦はすでにヒートアップし始めている。

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2009年12月11日のニュース