アニキ止まらん3連発!神がかり5戦16打点

[ 2009年4月9日 06:00 ]

<神・広>5回1死、金本知憲は右越えに3打席連続本塁打を放つ

 【阪神8―2広島】神がかり的な3連発だ。阪神・金本知憲外野手(41)が8日、自身初の3打席連続アーチを記録した。初回に右中間席へ先制2号3ランを運ぶと、3回は中堅右へ2ラン、5回は右翼席へソロ。41歳0カ月での1試合3発は80年の王を抜く最年長記録だ。1試合7打点が自己タイなら、サヨナラ打を放った前夜から6打席連続打点と手がつけられない状態。41歳の鉄人の猛打が止まらない。

【試合結果
阪神グッズ


 7回の4打席目。金本に向けて場内方々からフラッシュがたかれた。2球目、特大のファウルが右翼ポールのわずか外側へ消え、打ち直しの3球目が右前へ。三塁走者を迎え入れる適時打にもかかわらずため息で包まれるほど、この夜の金本は凄かった。
 初回1死二、三塁。斉藤の直球を低弾道で右中間席へ突き刺した。3回は1死一塁で変化球を中堅右へ運び、5回は1死無走者で右翼席中段へ放り込んだ。「(記憶に)ないです。初めて」。プロ18年目にして初の3打席連発。41歳0カ月での1戦3発は、あの世界の本塁打王を超える史上最年長記録だった。
 「本当に何年に1回あるかないかの日がきょうでしたね。(4打席目は)一応狙ったんですがファウルになっちゃいましたね」
 昨季は本拠地で苦しめられた。初本塁打は5月下旬。18試合73打席も要した。左打者の強敵、名物の浜風に阻まれ「15本は損をした」と漏らしたことも…。それがどうだ。第2期リニューアル工事を終えた新甲子園。銀傘が従来より1・4倍大きくなり、外野席後方の照明も高くなり、広告看板が大きくなった。それが浜風に微妙な影響を与えたのか。新装なった聖地で、今季は7打席目での初アーチから一気に量産態勢に突入した。
 開幕の3日に41歳の誕生日を迎えた。昨秋、左ひざを手術して、不安の中で迎えた18年目のシーズン。開幕直前まで守備につくこともできなかった姿が想像できないほど絶好調だ。前夜は大逆転勝利を決めた興奮のサヨナラ打、そして再び離れ業…。前夜から通じて6打席連続打点に「それはまぐれですね…」。イチローの言葉を借りれば甲子園にも“神が降りてきた”のだ。広島時代の1995年8月の阪神戦以来となる7打点。開幕からの5試合で23打数13安打、4本塁打、16打点に真弓監督も「凄い」と脱帽した。
 「ホームランを打ったことよりも連勝したことがよかった。京セラドームでいい形をつくれなかったので、これをきっかけにしたい」
 開幕からの3勝はすべて金本の決勝打。41歳の鉄人にとって記憶にも記録にも残る一夜となった。

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2009年4月9日のニュース