“MATSUI”斬る!上原夢の初登板へ

[ 2009年4月9日 06:00 ]

 オリオールズの上原浩治投手(34)が8日(日本時間9日)のヤンキース戦に先発し、メジャーデビューを飾る。巨人時代、4年間共にプレーした松井秀喜外野手(34)との注目の対決を前に、全体練習が休みのこの日も本拠オリオールパークで1人調整。特別な感情は最小限に抑え、かつてのチームメート“松井”ではなく、ヤ軍の4番“MATSUI”に立ち向かう。

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 昔の思い出を持ち込むのは1打席目だけ。それ以降はメジャー7年のキャリアを持つ名門ヤ軍の4番に対し、上原は他の選手と同じ気持ちで臨む構えだ。「もう別人だし、あの人は日本人じゃないですよ。体つきも違うし、何年もこっちでやって、それがプラスされてる。1打席目は僕も緊張すると思う。でもそれが終われば、あとは落ち着くでしょう」。打席に立っているのは“松井”ではなく“MATSUI”であることを強調した。
 かつてはエースと4番として巨人を支えた2人。前日の開幕戦で右中間最深部への2ランを目の当たりにし「先輩として尊敬している。打ってほしい思いと、抑えてほしい思いの両方があった」と複雑な感情も吐露したが、気持ちの切り替えはできている。その試合でヤ軍は11安打。「他の打者もみんな凄い打者。1人に集中するわけじゃないですから」と言う。
 全体練習が休みだったこの日は本拠地で1人汗を流し、決戦に備えた上原。注目のデビュー戦を前に球団の期待も高まっている。オ軍はイニングの合間に電光掲示板で「KOJI’S CLASSROOM」と名付けた野球用語の“日本語教室”を行うことを決めた。「STRIKE OUTは日本語で何と言う?」という問いに観客が答えて、それに上原が正解を告げるというもの。既に収録を終え、今月下旬から開校予定という。
 3日のオープン戦最終登板では6回を1安打2失点と好投。日本では投げていなかったチェンジアップも習得するなど上原も、松井が知っている巨人時代とは違う。最高峰の舞台で実現した初対決。上原は持っているものすべてを“MATSUI”にぶつける。

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2009年4月9日のニュース