巨人重圧の1敗…追われる立場でM2足踏み

[ 2008年10月10日 06:00 ]

<巨・横>1回2死一、二塁、吉村に3ランを打たれ渋い表情を浮かべる原監督

 【巨人4―8横浜】これが見えない重圧なのか。巨人は9日、最下位・横浜に完敗。拙守に足を引っ張られた先発の高橋尚成投手(33)は3回途中6失点でKO。前日、今季初めて単独首位に立ち、優勝マジック2を点灯させたが、思わぬ足踏み。それでも、10日のヤクルト戦(神宮)に勝ち、阪神が横浜に敗れればリーグ連覇が決まる。残り2試合。奇跡の逆転Vのゴールはすぐそこに見えている。

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 今季142試合目にして初めて“追われる立場”となった重圧か…。ミスが失点につながり、最下位に沈む横浜に大敗した。試合終了後、すぐにベンチ裏に引き揚げた原監督は「(5回途中までに)4安打で8点を取られちゃいかん。勝負とは戦いだから」と悔しそうに振り返った。
 勝てばマジック「1」となる試合で先発は高橋尚。だが大一番に慣れているはずの主力2人にミスが出た。初回に先頭・大西の三塁へのゴロを小笠原がファンブル。その後、高橋尚は2死一、二塁で吉村に先制3ランを浴びた。3回も再び小笠原の失策が絡んで1死満塁。ここで東野が救援したが、吉村への3球目を阿部が捕逸した。結局、高橋尚は2回1/3を6失点。自責は0だった。
 痛恨の2失策を犯し、打撃もここ2試合で9打席無安打となった小笠原は「流れに乗る前に足を引っ張ってしまって申し訳ない」。横浜戦の連勝が7で止まった高橋尚も「(小笠原には)いつも助けてもらってるから逆に助けたかった。悔いが残る」と肩を落とした。
 前日8日は同率首位で迎えた阪神との直接対決を制し、今季初の単独首位に浮上。東京ドームは優勝を決めたかのようなお祭り騒ぎだった。この日は本拠地最終戦でもあり、渡辺球団会長が観戦していたが、リーグ連覇に“リーチ”をかけられず。原監督は「やっぱり(選手に)硬さは出ると思っていた」と見えない重圧を認め「切り替えていきます」と自らに言い聞かせるように語った。
 2位・阪神と0・5差も、同率で並べば直接対決の成績で上回るため、10日にも優勝が決まる。原監督は会見後、本拠地最終戦のセレモニーでナインらと再びグラウンドに登場。最大13差をはね返した指揮官をファンは大歓声で迎えた。スピーチはなかったがビジョンに映されたコメントは「リーグ連覇、日本一奪回に向かって全力を尽くして戦います」。残り2試合。有利な立場に変わりはない。歓喜のゴールに突き進むだけだ。

 <李スンヨプ ブレーキ>5番の李スンヨプが好機でブレーキとなった。初回、ラミレスが敬遠気味に歩かされ2死一、二塁で打席に入るも空振り三振。5回にも同じケースで空振り三振に倒れた。4回は中前打で谷の2ランを演出したが「チャンスで打てず申し訳ない」と反省した。7回には右太腿に死球を受け途中交代。「腫れています。力が入るところなので大事を取りました」と説明した。

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2008年10月10日のニュース