ラミレス4四球…唯一勝負で44号ソロ

[ 2008年10月10日 06:00 ]

 【巨人4―8横浜】巨人・ラミレスはバットを構えることをやめた。場内には大ブーイングが起こった。7回2死無走者。捕手は座っていたが4球続けて明らかなボール球の“敬遠”だった。本塁打のタイトルを争う、横浜・村田をアシストする作戦に、試合後は怒りをかみ殺しながら語った。

 「四球のことはノーコメント。チームの勝利に貢献できるようにやるだけ」。笑顔を絶やさない主砲が肩を落とした。
 試合前まで村田とは43本で並んでいた。この日、唯一勝負にきた4回、2―3から石井裕の内角スライダーを、左翼席上の看板に当てる44号ソロを放った。「フルカウントで、ひょっとしたら(ストライクが)来るんじゃないかなと思っていた」。しかし、村田が5回に44号を打ち返したことで“敬遠”は徹底された。5打席中、4打席で歩かされれば、構える気力がなくなるのは当然だった。
 原監督も「その辺はノーコメントでいいでしょう。相手チームの戦術」と歯切れは悪かった。巨人バッテリーは村田に2四球を与えはしたが、勝負に行っての結果だった。優勝へのマジックを2としていた巨人と、タイトル争いに目を向ける最下位・横浜。温度差があったが、フェアではなかった。
 毎年のようにシーズン終盤に繰り返される光景。「あしたの試合に集中するしかない」。ラミレスは優勝というタイトルしか興味がない。

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2008年10月10日のニュース