横浜 来季打撃コーチに駒田徳広氏!

[ 2008年10月10日 06:00 ]

06年11月、石井琢2000本安打感謝の会に出席した時の駒田氏(左)と大矢監督

 横浜が来季打撃コーチにOBで98年の日本一に貢献した野球評論家の駒田徳広氏(46)を招へいすることが9日、明らかになった。大矢明彦監督(61)の続投が決まる一方、大幅なテコ入れを進めるコーチングスタッフの改革第1弾。右打者が主軸に並ぶ中、左打者の育成・強化が急務となっている。横浜移籍後に2000安打を達成し、打撃理論に定評がある駒田氏に白羽の矢が立てられた。

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84年5月2日 満塁男・駒田 2年連続1号はグランドスラム

 前日までに4コーチと来季の契約を結ばないことを決めた横浜。大幅なテコ入れを進めるコーチ陣で、弘田ヘッドが兼任していた打撃コーチは重要視されていたポストの1つだった。駒田氏は巨人時代に「満塁男」と呼ばれ、横浜へFA移籍後はマシンガン打線の中軸を担って98年の日本一に貢献。左の強打者で、打撃理論にも定評があるという点で横浜にとって願ってもない存在だ。
 横浜は首位打者を快走する内川、巨人・ラミレスと本塁打王を争う村田、34本塁打の吉村と主軸を担う右打者は順調に育っている。その一方、左打者の伸び悩みが大きな課題になっていた。今季はリーグ2位の142本塁打ながら、左打者はわずかに17本塁打。球団幹部は「いつまでもクリーンアップに頼るわけにはいかない。下園、石川、藤田ら若手の打撃が良くなれば、打線に厚みが増すし得点力も上がる」と分析しており、左打者の強化が急務だった。
 駒田氏は現役時代、卓越した打撃技術で歴代4位タイの通算13本の満塁本塁打を放ち、00年には通算2000安打を達成。98年には5番打者として、38年ぶりの日本一に貢献した。現役引退後は、楽天誕生元年の05年に打撃コーチを務めた。
 横浜は石井琢に引退勧告し、鈴木尚にも戦力外通告。チームを長年支えた左打者がチームを離れることが濃厚だ。新旧交代の波が押し寄せているが、左打者は今季1人も規定打席に到達していない。大矢監督も「若手にはチャンスをつかもうとする姿勢を見せてほしい」と語っている。若手の代表株の藤田、石川、さらに今月から1番で起用されている下園らは左打者だが、いずれも打率2割5分に満たない。球団は近く正式に就任要請する方針で、駒田氏の手腕にかかる期待は大きい。

 ◆駒田 徳広(こまだ・のりひろ)1962年(昭37)9月14日奈良県生まれの46歳。桜井商では投手。80年ドラフト2位で巨人に入団し野手に転向。89年は一塁手で日本一を経験。94年から横浜に移籍し98年に日本一。00年に引退した。通算成績は2063試合出場で2006安打、195本塁打、打率・289。満塁本塁打は歴代4位タイの13本。ベストナイン1回、ゴールデングラブ賞10回受賞。1メートル91、90キロ。左投げ左打ち。

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