イチロー1安打に無言 それでも1歩前進

[ 2008年9月17日 15:37 ]

ロイヤルズ戦の1回、一ゴロに倒れたイチロー

 【マリナーズ3-6ロイヤルズ】見送れば間違いなくボール球だった。16日のロイヤルズ戦の3回、イチローの今季197本目の安打は遊撃への内野安打となった。カウント1―0からの外角変化球に思わずバットが出てしまった形だ。弱い打球がピッチャーの横を抜けて転がり、遊撃手は追いついた時点で一塁送球をあきらめた。

 9試合連続安打のイチローは試合後、会見を行うことはなかった。最近9試合で2安打以上は2度しかない。目標達成にむけて前進していることは確かだが、決してその歩みは早くない。
 「1試合で1本出るか出ないかでは全然違う」。かつてそんなことを語ったことがある。安打が出ない試合もつらいが、無安打の翌日には余計な重圧が生まれるという考えがある。前に進んでいるだけでよしとするべきか。

 ≪日本からも応援に≫敵地カウフマン・スタジアムの9割以上は地元ロイヤルズのファン。イチローの8年連続200安打への関心も薄かった。そんな中、浜松市在住の古木文美さん(59)は親子で試合を観戦。定年退職を来年に控え「どうしてもイチローが見たくて」と、息子夫婦が住むシカゴから車で8時間かけてやって来たという。「日本でもイチローがヒットを打つところだけはテレビで見ている」という古木さん。この日は記録達成を目にすることはできなかったが「いつかは打率4割にも挑戦してほしい」とエールを送った。(共同)

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2008年9月17日のニュース