ダル“新兵器”スローカーブで10勝目

[ 2008年7月12日 06:00 ]

<日本ハム・ソフトバンク>完投勝利のダルビッシュは梨田監督の出迎えを受ける

 【日本ハム3―2ソフトバンク】きっちりと連敗ストッパーの役目を果たしたダルビッシュはスタンドのサエコ夫人(21)を見つけると、最高の笑顔で手を振り返した。

 「連敗を止めることだけを考えた。力でねじ伏せようとも思ったけど、遅いカーブがよかった。今後につながる」
 1点差に迫られた7回だ。1死二塁から中西を104キロのスローカーブで空振り三振に斬る。2週間前にコツをつかんだ“新兵器”。「フォークより体に負担もないし面白いように空振りが取れる。(ああいう球は)好きですね」。捕手・鶴岡も「また1つ投球の幅が広がった」と手応えを口にした。
 リーグ最多タイとなる7度目の完投で3年連続の2ケタ勝利。昨年より約1カ月早い2ケタ到達で7、8月の成績も05年8月19日のオリックス戦(スカイマーク)以来15連勝となった。「夏はオレの季節と思っている。精神的な部分が大きい」と話すが、徹底した自己管理も好調の要因。遠征先では外食を避け宿舎で食事を取る。外食は料理が出てくるまでどんな食材が使われているか分からず、自分に必要な栄養素が補えない可能性があるからだ。
 梨田監督は「最後は託すしかないと、大エースだなと感じた」と絶賛した。「これからもっとよくなる。もっと勝たないと」。8月には北京五輪を控える日の丸エースはまだまだ進化する。

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2008年7月12日のニュース