ミニキャンプでコンガリ“黒ゴジラ”に

[ 2008年7月12日 06:00 ]

練習後、報道陣に今の状況を語った松井秀

 左ひざ痛で故障者リスト(DL)入りしているヤンキースの松井秀喜外野手(34)が10日(日本時間11日)、キャンプ地のフロリダ州タンパでミニキャンプをスタートさせた。真夏の同地は体感気温50度に達する“灼熱(しゃくねつ)地獄”。フロリダの太陽の下で体をつくり直し、コンガリ日焼けした“黒ゴジラ”となって、後半戦開幕となる18日の復帰を目指す。

 立っているだけで滝のように汗が流れ出る。ひなたに置かれた温度計は45度を超えていた。体感気温にして50度の灼熱地獄だ。初日は屋根の下でティー打撃15スイング、トス打撃30スイングの打撃練習。加えて室内で左ひざ周辺などのウエートトレーニングで切り上げた松井の額には、大粒の汗が輝いていた。
 「きょうはほとんど中にいたからそんなに気にならなかったけど、たまには太陽浴びないとね」
 もともと“美白派”の松井は、ここ2週間は治療に専念し、練習も室内にこもってきた。今後は練習不足で増加気味の体重と落ちた筋肉を戻すため、患部と相談しながら炎天下でのフリー打撃、ランニング、そしてマイナー戦など実戦形式とメニューを進める。自然と紫外線も吸収。調整が進めば、肌の色も焼け上がっていくことに。最低でも1週間は滞在予定だが、無休で練習場に通い詰める。
 「まだ治療に重点を置かざるを得ない。練習はもう少し足の状態に自信を持てるようになるまで無理はしない」といきなり全開とはいかない。それでも練習再開から4日が経過したが「患部の腫れは今のところ落ち着いている」と悪い兆候も出ていない。「もちろん多少の一進一退はありますよ」と我慢の調整が続くが、状態が右肩上がりであることだけは確かだ。
 最短目標となる18日の後半戦開幕アスレチックス戦については「状態よく進んでいけばあると思う。判断はチームが下す」。今後は肌の色が復調具合のバロメーター。患部が悪化すれば今季中の手術という危険性と背中合わせだが、精悍(せいかん)な肉体を取り戻して“戦場”に舞い戻ってみせる。

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2008年7月12日のニュース